新型コロナ自粛中の過ごし方をインタビュー(アレックス編)

新型コロナ自粛中の過ごし方をインタビュー(アレックス編)

ハワイ在住のアーティストや著名人に、コロナ禍での過ごし方、今後の活動などをインタビュー。第14回めは、「イオラニ」の開発ディレクター、アレックスさんです。

公開日:2020.11.27

更新日:2020.12.01

アロハストリート・インタビュー

※この記事は2020年11月27日に公開したものです。

アロハ! ユウリです。

世界中に大きな影響を与えた新型コロナウイルス(COVID-19)。ハワイでも3月26日から6月30日まで自宅待機措置が実施され一時期感染者数が減ったものの、8月27日から再び自宅待機令が発令されました。現在は解除され少しずつ規制が緩和されつつあります。

そんな中、アロハストリートではハワイで活躍するアーティストや著名人の方にインタビューを実施。それぞれのロックダウン中の過ごし方や考え方の変化、現在のライフスタイルなどについて伺いました。

第14回めは、1953年から続くアロハシャツ・メーカー、「イオラニ」で開発ディレクターを務めるアレックス・カワカミさんです。

アレックス・カワカミ/Alx Kawakami
父であるロイド・カワカミ氏が代表を務めるアロハシャツ・メーカー「イオラニ」の開発ディレクター。人気音楽グループ「マノアDNA」のメンバーとして音楽活動を行っているほか、ソロのシンガーソングライターとしても活躍。

 

自宅の庭からお届けするライブストリームを開始

 

───アロハ! アレックスさん。3月〜6月、新型コロナウイルスの影響により外出自粛期間となっていましたが、どのように過ごされていましたか?

アレックスさん(以下アレックス):このようなことは初めてで、とても戸惑い何をしたら良いのかわからなくなって…。しばらくの間は混乱しつつも自宅で静かに生活を送っていましたが、大好きな音楽が恋しくなり、庭でフェイスブックのライブストリームを行うことにしたんです。視聴者の方にも楽しんでいただけたようで、それから毎週火曜と金曜の18:00から1時間のライブストリームを行っています。

アコースティックやハワイアンミュージックなど様々な音楽を披露

───1週間に2回も! 自由に外出が楽しめない日が続く中、アレックスさんの音楽に癒やされた方もたくさんいるのではないでしょうか?

アレックス:そうですね。ハワイ在住の方をはじめ、アメリカ本土、日本から見てくださっている方もいるのですが、緑豊かなハワイの景色を思い出しながらハワイアンミュージックを聴くとリラックスできるというお声をたくさんいただいています。ライブ中に視聴者の方からコメントが届くのですが、視聴者同士もコメント欄でコミュニケーションを楽しんでいるのを見るととても温かい気持ちになります。

2歳の息子アリカ君も登場

 
───日本の視聴者もいらっしゃるんですね!

アレックス:父、兄と結成した音楽バンド、「マノアDNA」のメンバーとして日本でのコンサートを行ったこともあり、それから応援してくださっている日本の方もいます。とってもありがたいことですよね。

───ハワイだけでなく、国を超えて活動しているのは本当にすごいと思います。日本にはよく行かれるんですか?

アレックス:マノアDNAはハワイ州観光局のアンバサダーでもあったので、2005年〜2012年は1年に5回くらい日本へ行きましたよ。東京や横浜、広島、札幌などいろいろな場所でコンサートを行ったのですが、中でも2016年に福島で出演したNHKによる復興支援ライブ、「Music for Tomorrow in Fukushima」は特に心に残っています。音楽で現地の方の心を少しでも癒やせたらいいなと思っていましたが、逆に大きなエネルギーと元気をもらいました。今年も4月、8月、10月に日本へ行く予定だったのですがコロナでキャンセルになってしまい残念です。コロナ禍が終わり、また訪れるのを楽しみにしています。

───日本のファンの方々も心待ちにしていると思います! また自由に行き来できるようになるのが待ち遠しいですね。

 

祖父母が大事にしていた「支え合い」がブランドの軸。

 

───ハワイのビジネスのほとんどがコロナウイルスの影響を受けていますが、イオラニはどんな様子でしたか?

アレックス:お客様のほとんどが旅行者で、店舗で接客しながらの売り上げが全体の80%を占めているのでイオラニもかなり大きな影響を受けました。数年前から力を入れているオンラインショップでマスクなど新商品の販売を開始したところ、地元の方をはじめ国外に住む方からもたくさんのサポートをいただき、本当にありがたく思っています。

───ハワイ旅行が楽しめない今、オンラインでハワイグッズが買えるのは良いですね。国外への配送も対応していますか?

アレックス:はい、世界各国へ配送可能です。コロナ禍が始まってすぐの頃は貨物便にも影響があり、お届けまでに1カ月ほどかかっていましたが、今は落ち着いたようです。
これからもしばらくはオンラインショップでの販売をメインに行っていくこととなりますが、今までにない経験で試行錯誤しているところです。

オンラインストアは日本語で利用可能

───新しいことにチャレンジするのはいつでも大変ですよね。

アレックス:はい。今週やっていたことが来週には変わっている…そんなことばかりでした。それでも柔軟に対応してくれたスタッフには心から感謝しています。

───そんな状況の中でも寄付活動を積極的に行っていらっしゃったのが印象的です。

アレックス:新商品を作り、オンラインストアで販売するだけでなく、ハワイのコミュニティもサポートしていかなければと思ったんです。まずはハワイのフードバンクへ$20,000、クイーンズ病院へ約2,300枚のマスクを寄付しました。

その後、資金難に陥っているイオラニ宮殿への寄付金を集めるため、限定デザインのマスクを予約制で販売しました。目標額は$10,000だったのですが、リリースしたその日の朝に達成し、12時間で$15,000もの寄付金を集めることができました。

イオラニ宮殿の寄付金集め用に制作したマスクは、ハワイの歴史を表現したデザイン

───12時間で$15,000! すごい反響ですね。レトロヴィンテージなデザインが素敵なマスクですがまだ販売していますか?

アレックス:ありがとうございます。昔販売していたデザインを日本のアーティストに協力いただき、少し変更を加えてリバイバルしたものなんです。去年の終わりから取り組んでいたプロジェクトで使おうと思っていたのですが、ちょうどマスクプロジェクトを開始しようと決断した前日に届いたので、マスクの製作に使用しました。マスクはおかげさまで完売しました。

───完売なんですね。残念!(笑)。ブランド名が「イオラニ」ですが、イオラニ宮殿とはどのような繋がりがあるんですか?

アレックス:ブランド創設者である祖父母曰く、70年前にブランドの工場がイオラニ宮殿の近くにあり、工場からイオラニ宮殿やキング・カメハメハ大王像が見られたそうです。祖父母からは、優雅に佇むイオラニ宮殿の姿にインスパイアされ、「イオラニ」というブランドを築いてきたと聞いました。イオラニ宮殿がなければイオラニというブランドはなかったかもしれないですよね。そんなイオラニ宮殿が厳しい状況となった時、寄付を通してサポートするのは私たちにとって自然なことでした。

そしてイオラニ宮殿への寄付活動の後、様々な地元コミュニティのサポートをしていこうと立ち上げたのがAloha for Aloha(アロハ・フォー・アロハ)プロジェクトです。

イオラニ宮殿近くの小さな工場から始まり、3世代続くブランドへ成長

───Aloha for Alohaではどのような活動を行っているんですか?

アレックス:ホームレスや職を失ってしまった人たちが再び職に就き、新たなスタートを切れるようサポートする「IHS(Institute for Human Services)」や女性の就職活動を支援する「YWCA(Young Woman's Christian Association)」などの非営利団体への寄付活動を行っています。

これらの団体は、面接の練習などのほか、面接時に必要な衣装なども提供しています。イオラニでは、アパレル商品が売れる毎にハワイでは正装とされるアロハウエアをこれらの団体へ寄付することにしたんです。おかげさまでこれまでに約$10,000以上分の衣装の寄付ができました。

───素敵な衣装に身を包むことによって自信がつき、面接の時も自分らしくいられそうですね。

アレックス:そうですね。フォーマルな衣装を買う余裕がない方の手にイオラニの衣装が届くといいなと思っています。あとはハワイのミュージシャンを支援する「ザ・ヘンリー・カポノ・ファンデーション」のサポートも行っています。$500のフードランドのギフトカードをミュージシャンたちへ提供し、合計$50,000の寄付を行いました。

───合計5つの団体へ寄付を行っているんですね。先ほどお話しいただいたように、イオラニにとっても厳しい状況の中、これだけの寄付を行うのは簡単なことではないと思うのですが。

アレックス:もちろん、寄付ばかり行ってイオラニの存続ができなくなっては意味がないので、イオラニで売り上げが出ないと寄付活動もできません。でも、イオラニだけが商品を購入してくださるお客様からのサポートを受けて成功しても意味がないと考えています。助けが必要な人へ与えられるものがあるなら与えたい。

ハワイのコミュニティ内での支え合いは、ハワイアンミュージックやアートなどのハワイの文化を愛し、関連団体を支援し続けてきた祖父母が大事にしてきたことなので、イオラニというブランドの軸として今後も大切にしていきたいです。

ハワイのコミュニティに「アロハ」が広まることを願って。

 

───コロナ禍を乗り越えるために今後取り組みたいことはありますか?

アレックス:音楽活動に関してもイオラニのビジネスに関しても、やりたいことや夢はたくさんありますが、今の状況で思うように動けないのは仕方がないですよね。いろいろなことが変わり続け不安定な日々が続く中、自分たちでできることに柔軟に取り組み、どんな状況にも対応できる準備をしていこうと思います。

また、このコロナ禍でたとえ1着の洋服でも、少額の寄付であってもそれで助けられる人が必ずいると信じています。どんなに小さなことでも、行動で示すことによって、「私もやってみよう!」と思う人がいるかもしれない。そんな風に周りにもポジティブな影響を与えられたらいいなと思っています。ハワイのコミュニティに「アロハ」が広まることを願って、寄付活動も積極的に続けていきたいですね。

───洋服1着の寄付から広まる思いやり。Aloha for Alohaプロジェクトには洋服の寄付以上の価値がありますね。本日はいろいろとお話しいただきありがとうございました!

 

\アレックスさんからのメッセージを動画でどうぞ!/

 


 

★インタビューを終えて…

自分のビジネスも苦しい中、ハワイのコミュニティのためにこれだけの寄付を行うなんて、私には想像できないくらいすごいことだと思いました。寄付をしようかなと思っても「どうせこんな少額の寄付をしても、助けになんてならないんだろうな」と勝手に考え、行動に移してこなかった自分がとても小さく感じました。私も日々周りに支えてもらえながら暮らしているので、感謝の気持ちを忘れず、誰かのために自分ができることをやっていこう思ったインタビューでした。

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