新型コロナ自粛中のハワイでの過ごし方をインタビュー(ジャナ編)

新型コロナ自粛中のハワイでの過ごし方をインタビュー(ジャナ編)

ハワイ在住のアーティストや著名人に、コロナ禍での過ごし方、今後の活動などをインタビュー。第10回めはハワイ生まれハワイ育ちのデザイナー、ジャナ・ラムさんです。

公開日:2020.09.22

更新日:2020.12.01

アロハストリート・インタビュー

※この記事は2020年9月22日に公開したものです。(インタビューは8月27日からの自宅待機前に行われたものです)

 

アロハ! ヒロヨです。

世界中に大きな影響を与えた新型コロナウィルス(COVID-19)。ハワイでも3月26日から6月30日まで自宅待機措置が実施され一時期感染者数が減ったものの、8月27日から再び自宅待機令(9月10日よりさらに2週間延長)が発令されました。

そんな中、アロハストリートではハワイで活躍するアーティストや著名人の方にインタビューを実施。それぞれのロックダウン中の過ごし方や考え方の変化、現在のライフスタイルなどについて伺いました。

第10回めは自身のブランドのデザイナーであり、「ジャナ・ラム・スタジオ・ストア」を経営する、ジャナ・ラムさんです。

■ジャナ・ラム / Jana Lam

ジャナ・ラム

ハワイ生まれハワイ育ちのアーティスト&デザイナー。生まれ育ったハワイの自然がモチーフのデザインを、シルクスクリーンで布地にプリントした美しい色彩のバッグやポーチ、生活雑貨といったコレクションが人気。ウォールアートなど、アーティストとしての活動も積極的に取り組み中。

☆ジャナ・ラム・スタジオ・ストアのオフィシャルサイトはこちら>>
☆ジャナ・ラム・スタジオ・ストアのインスタグラムはこちら>>

オリジナルマスクが2,500人待ちに!予想以上の寄付を実現

───アロハ、ジャナ! 自宅待機がスタートしてからはどんな風に過ごされていましたか?

ジャナ:ロックダウンになってから、友だちからのアドバイスがあってすぐにマスクを作り始めました。

 

───今までマスク作りの経験って……

ジャナ:なかったですね。だから最初はたくさんリサーチをして試作を重ね、フィルターを入れるポケットを作ったり、鼻の部分にワイヤーを入れたり、UHのラボで安全性を確認してもらったりしてようやく完成したんです。

ジャナ・ラムのマスク

───インスタでマスクを見ましたが、ジャナ・ラムらしい色合いでありつつ、しっかり顔にフィットする機能性を兼ね備えたマスクだなと思いました。確かこのマスクの売上金で寄付をされていましたよね。

ジャナ:はい。販売したマスクの利益で新たにマスクを作って、病院などに寄付していました。想像以上の反響があって、最終的に$26,000分のマスクを寄付することができたんです。

 

───そんなに! コロナの影響でお店の運営も困難な時だったのに、売り上げの利益を寄付するなんて思い切った決断だったと思うんですけど……。

ジャナ:あまり気にしてなかったんですよね(笑)。コミュニティにとって大事なことだと思ったので。このほかにサーフ・フォトグラファーのザック・ノイルもファウンダーとして活動している「Every1ne Hawaii」というノンプロフィットの団体にもマスクを寄付しました。私の母も病院にスクラブキャップという頭に装着するヘッドカバーを作って寄付していたんですよ。

 

───お母さんも……。なかなかできることではないと思いますが、ジャナさんのアイデアに賛同してくれる方がたくさんいたからこそ、より多くの寄付に繋がったのですね。でも相当のマスクを作られたのでは?

ジャナ:自宅待機が始まった頃は、8分間で400枚のマスクが売れ、その後も注文がたくさん入って4月頃は2,500人待ちの状態だったんです。

ジャナ・ラム

───ウェイティングリストが2,500人!?

ジャナ:そうなんです。でも現在は、寄付金額も目標に達したのでマスクは通常販売に戻し、購入いただければすぐに発送できる状態です。マスクのデザインやスタイルのバリエーションが増えて、自分で紐を調節して顔にフィットさせるタイプも作りました。

 

───ロックダウン中はマスク作りが中心だったんですね。今は新作に取り組んでいらっしゃるんですか?

ジャナ・ラム

シーシェルや植物をモチーフにした新デザイン


ジャナ:
そうですね。シーシェルなどをモチーフにしたプリントは新作です。最近発売したのは、BAGGUとコラボしたエコバッグやポーチ、バックパックのシリーズですね。

■BAGGUとは?
2007年にカリフォルニアで誕生したバッグブランド。テントなどに使われている軽くて丈夫なナイロン素材を使用し、コンパクトに折り畳めるので携帯にも便利。デザインのバリエーションが豊富で、買い物だけでなく、旅行など様々なシーンで活躍してくれると評判が高く、日本にもファンが多い。

───BAGGUとのコラボのきっかけは?

ジャナ:これはうちのスタッフがとてもやりたがっていた企画で、彼女の熱意のおかげで実現したんです。デザインが固まったぐらいの時に、邪悪なコロナから隠れ、城に閉じこもっていたルナが、外の世界を見に行く決心をして、必要なものをこのバッグに入れて旅へ出る、というストーリーもできたんですよ。このコレクションはルナズ・ガーデン(Luna's Garden)と名付けました。

ルナズ・ガーデン

ルナが冒険しているようなイメージカット(バックパック$50)

  • ルナズ・ガーデンのラップトップケース(各$38)はサイズが2種類

  • ルナズ・ガーデンのポーチセット($42)

───コロナから生まれたストーリーラインですね。

ジャナ:そうなんです。コロナの影響でマスク作りで忙しかった時期だったので、BAGGUとのコラボのようにデザインは私たち、制作はBAGGU側というプロジェクトは、タイミング的にもちょうど良かったんです。

 

───このコラボアイテムもかわいい〜。現在商品はウエブサイトから購入できますが、オンラインサイトのシステムなどは、コロナ後に何か手を加えられましたか?

ジャナ:コロナ前は、ウエブで一部の商品の販売はしていたのですが、今ほど充実していませんでした。コロナ後はお店を一時閉店しているので、現在はほぼすべての品がウエブから購入できるようになりました。日本へも配送していますよ!

 

───インスタグラムもショッピングとリンクしていますね。

ジャナ:元々インスタグラムはアクティブに更新していたんですが、ショッピング機能を追加してからは、ストーリーと連動したり、商品の見せ方を工夫したり、いろいろ試しているところです。ウエブに詳しいスタッフがいてくれたおかげで、計画的に店舗販売からオンラインへ移行できて本当に良かったです。

 

初めての壁画挑戦は不安だったけれど、忘れられない経験に

───子どもさんとは自宅でどのように過ごされていたのですか?

ジャナ:ホームスクールになり、午前中は子どもの勉強を見て、午後はちょっと仕事もしましたが、最小限のことしかできなかったですね。一緒に過ごす時間が増えた分、楽しかったけど毎日すごく忙しかったです。

ジャナ・ラム

───私も子どもが学校に行けないので、親の負担が増えて最初は戸惑いました。外で遊べる場所が限られていた時期でしたが子どもたちは大丈夫でしたか?

ジャナ:私はラッキーなことにビーチの目の前にある家で暮らしているので、泳ぐのが好きな娘は目の前の海で遊んでいました(※自宅待機中の期間でも、海中でのアクティビティは許可されていました)。息子は飼っている鳥の世話をしたり、絵を描いたり。

 

───息子さんも絵を?どんな絵を描かれるんですか?

ジャナ・ラム

ジャナがインスパイアされた息子さんの絵

 

ジャナ:いろいろなユニコーンを描いたり、とにかく発想がとてもクリエイティブ。今年2月に開催されたPOWWOWのイベントで壁画を描いたんですが、そのデザインはユニコーンが虹を作っている息子の絵からインスパイアされてできたものなんです。

 

───壁画を描くのは初めての体験だったのですか?

ジャナ:はい、初めてだったので緊張しました。どうやってこんなに大きなスペースに5日間で絵を描けばいいのかなと思って。でもすっごく楽しかったです。

ジャナ・ラムの壁画

カカアコのクック・ストリートにあるジャナの壁画

 

───5日間で!?ジャナさんらしい色鮮やかなデザインが目を引く壁画です。今後もこういったアーティストとしての活動も増えていくのでしょうか?

ジャナ:そうですね。ファッションアイテムやテキスタイルのデザインとはまったく別のプロジェクトになりますが、これからはアーティストとしての活動も模索していきたいですね。いつか息子の絵に私がいろいろ描き足したりして、デザインのコラボレーションもできるといいな。多分息子は恥ずかしがると思いますが……(笑)。

───ブランドとしてはどのような展開を考えていますか?

ジャナ:バッグはもちろんホームグッズをさらに増やしていければ……と思っています。今はまだマスクも作っていますし、クオリティを落とさずに品数を増やすことは難しいですが、頑張っていきたいです。

 

───新アイテムも待ち遠しいですが、アート作品や息子さんとのコラボデザインも楽しみにしています。本日はありがとうございました!

 

\ジャナからのメッセージを動画でどうぞ!/

 

★インタビューを終えて…
ジャナのスタジオ兼ショップはいつ訪れても心地よくて、明るいカラーが気分を上げてくれる私にとってのパワースポット的な場所。そんな気持ちにさせてくれるアイテムをデザインするジャナは、いつもポジティブで愛らしくて華やかな女性、というのが今までの印象。でも今回のインタビューで語ってくれたマスクの寄付の話で、やさしさはもちろんですが、思い切りの良さや懐の深さ、芯の強さみたいなものが感じられて、ますます大好きになりました。本当に人が良いんですよねぇ…(しみじみ)。これからもパワフルに突き進むジャナの活動が楽しみです。

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