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ヒロ名物日系シスターズと言えば…
2010年1月21日 10:22 | 2009~2010年冬号 三日月(ヒロ)カメラ
ハワイ島ヒロ在住のフリーカメラマン/ライターが、ノスタルジックなヒロの町の様子を在住者ならではの視点で紹介していきます。
石川 裕子
新聞社の報道カメラマンを退職後、ハワイ島に移り、ハワイ州マッサージ・ライセンスを取得。マッサージ修行を続行しつつも、ハワイ島の魅力を日本に伝えるべくカメラマン/ライターとして奮闘中。ハワイ島居住歴2年目の「ハワイ島初心者」。
ヒロには多くの日系人が住んでいますが、この町でいちばん有名な「日系シスターズ」と言えば、こちら。
ダウンタウンの老舗花屋さん「EBESUGAWA SISTERS」のおばあちゃんたちです。そのローマ字表記通り「エベスガワ」と呼ばれていますが、正しくは「エビスガワ」。
お花屋さんそのものはなんと創業80年。おばあちゃんのお父さんが広島から移住し、ヒロで開業して以来、ずっとこの町で愛され続けています。
お父さんが亡くなり、その後はエビスガワ4姉妹で切り盛りしていたこのお店。
今では、次女のキヨコさん(92歳)と四女のカヤさん(87歳)のおふたりが中心となって経営されています。
綺麗な日本語を話すのは、最年長のキヨコおばあちゃんだけ。カヤさんも、お手伝いされているスマエさん(71 歳)も、日本語よりも英語が得意。
おばあちゃんたちとお話していると、とても不思議な気分になります。黙っていれば、日本にだってたくさんいる「ちょっと派手なおばあちゃん」。だけど、口を開けばそこから出てくるのは日本語ではなく、流暢なピジン・イングリッシュ(*)
おばあちゃんたちはもちろん、戦争もこの地で体験しました。日本のことは全然知らなくても、彼女たちはやっぱり「日本人」。ヒロはそれほど被害を受けなかったようですが、私たちの知る由のないご苦労をたくさんされていることでしょう。ヒロを2回襲った津波も体験されています。
おばあちゃんたちとお話するようになって以来、私は、用事がなくてもこの花屋さんに足が向かってしまいます。
理由はただひとつ。おばあちゃんたちの笑顔がほんとうに素敵だから。
その笑顔の向こうに、なんだかとても、大きくて深い「歴史」が見えるような気がするのです。
おばあちゃんに「Life is good.あなたにも、まだまだこれから、いいことたくさんありますよ」なんて言われたら、ほんとうにそんな気がしてくる。
いろんなことを乗り越えて、今なお現役だからこそ言えること。だからこそ、説得力のある言葉。
そうそう。思わず「おばあちゃん」と呼んでしまいたくなりますが、要注意。「おばあちゃんと呼ばれると、急にトシをとった気がする」と叱られます。「アンティ」と呼ばないと、返事をしてもらえませんからね。
(*ハワイ独特のなまりのある英語)
※アロハストリート2009~2010冬号に掲載した記事です。
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洗練されたディスプレイのマジック
2009年10月15日 18:05 | 2009年秋号 三日月(ヒロ)カメラ
ハワイ島ヒロ在住のフリーカメラマン/ライターが、ノスタルジックなヒロの町の様子を在住者ならではの視点で紹介していきます。
イシカワユウコ
報道カメラマンとして勤務後、退職。現在はハワイ島にて「フィジカル・セラピー」を学ぶかたわら、フリーカメラマン/ライターとして奮闘中。在職中とは違い「好きな写真を好きなように撮れること」が一番の幸せ。2008年9月に移住してきたばかりの「ハワイ島初心者」。揉んで、癒して、撮れて、書けて、歌って踊れる「高気圧ガール」が目標。
「田舎くさい」とか「垢抜けない」とか「つまらない」とか、時にはそういった評価をされてしまうこともあるヒロですが…。ヒロにだって、エッジの利いた「イケてる」人たちがちゃんといます。
東京やN Yの人気店にも負けないくらい素敵なデザインを常に発信しているお店が2軒。ヒロの住人たちがみんな、秘かに誇りに思っている大切な存在でもあります。
チョコレート・コーティングしたショートブレッドクッキーで有名な「ビッグアイランド・キャンディーズ」と、世界中にファンを持つハワイアンファッションの「シグ・ゼーン・デザインズ」。その店先のディスプレイはいつだって、洗練されたビッグアイランドらしさにあふれています。
「ビッグアイランド・キャンディーズ」の夢のような空間の創造主はランス・デュヤオさん。
「ヒロには、この島を出たことすらない人がたくさんいる。彼らにはなにか違うものを見せてあげたいし、ビッグアイランドの外から来てくださるお客様には、この島の素晴らしさを伝えたい」。
ディスプレイに使う植物はすべてビッグアイランド産。だからいつだってこの島の「旬」を感じることができます。「シグ・ゼーン・デザインズ」のディスプレイは主にシグさんとご子息のクハオさんが担当。クハオさんはまだ二十代。
「通り行く人たちが思わず足を止めてしまうような、彼らの概念を壊してしまうようなものを見せたいんだ」。
彼が担当したディスプレイはいつも、いい意味で「尖って」います。「シグ・ゼーン・デザインズ」の二代目として、彼が連れて来る新しい風が、新しい波を生み出しています。
おふたりが口をそろえて言うのは「ヒロの町にはインスピレーションがあふれている」ということ。それなのに、意外にも「ビッグアイランドらしさ」や「ヒロらしさ」には特にこだわっていないそう。だけどやっぱり「外の人間」である私にとって、彼らの創りだすものには、いつもビッグアイランドらしさを感じるのです。
「自分の中から出て来たものは、どうしたってヒロにしっかり根付いているものになってしまうんだよ」とランスさん。
そして時にはこの2店がタッグを組むことも。彼らが組めば、ヒロ最強のコンビが誕生。
ヒロ発、世界行き。
大自然を満喫するビッグアイランドもいいけれど、「オシャレ」なヒロもあり、ですよね。
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ハウスシットと教訓「早起きは三文の得」
2009年8月24日 10:49 | 2009年夏号 三日月(ヒロ)カメラ
ハワイ島ヒロ在住のフリーカメラマン/ライターが、ノスタルジックなヒロの町の様子を在住者ならではの視点で紹介していきます。
イシカワユウコ
報道カメラマンとして勤務後、退職。現在はハワイ島にて「フィジカル・セラピー」を学ぶかたわら、フリーカメラマン/ライターとして奮闘中。在職中とは違い「好きな写真を好きなように撮れること」が一番の幸せ。2008年9月に移住してきたばかりの「ハワイ島初心者」。揉んで、癒して、撮れて、書けて、歌って踊れる「高気圧ガール」が目標。
マッサージ・スクールのクラスメイトが東南アジアを巡るクルーズに出かけてしまうため、その間彼の家の「ハウスシット」をすることになりました。
日本ではあまり馴染みのない習慣ですが、こちらでは、長期間留守をする時には友人などに「お留守番」をお願いすることがよくあります。ヒロに来てまだ間もない私が「ハウスシット」をするのはこれで2回目。私が独り身である身軽さと、日本人であることそのものが、この町の人にとっては安心や信頼にも繋がるようです。
今回の家は、ヒロダウンタウンから車で約20分ほど。道も舗装されていなくて、街灯もないような所です。4エーカー(約4900坪)の土地の中に、3LDKの家と、贅沢なジャグジー、一周するだけで1時間はかかってしまう素晴らしい庭があります。
伝説の花オヒアレフア、友人の大好きなアンスリウム、この土地の気候がぴったりの蘭や極楽鳥花。そして果物の木もたくさん。こちらではマンダリン・オレンジと呼ばれるミカンやグレープフルーツ、レモンなどの柑橘類、バナナやスターフルーツ、ランブータンにアボカド。それぞれ少しずつ旬の時期が違うので、一年中果実が楽しめます。
この島では、マカダミアナッツの花から採れるハチミツも名産品。甘い香りを放つ花が咲き誇る春には、木々の周りを蜜蜂たちが忙しそうに飛び回っています。
ここは熱処理をしていない生ハチミツをはじめ、季節のフルーツや野菜が並ぶ「地産地消」の見本市。でも町の人はみんな早起きなので、ファーマーズマーケットも、お昼前には「売切御免」で店じまいをしてしまう所がちらほら。広告が入った次の日のスーパーも然り。夕方にはセール品の棚は空っぽになってしまいます。
「早起きは三文の得」。ヒロで暮らしていくにはとても大切な教訓です。
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悲しい恋の花「オヒアレフア」
2009年4月 7日 13:42 | 2009年春号 三日月(ヒロ)カメラ
ハワイ島ヒロ在住のフリーカメラマン/ライターによるコラム「三日月カメラ」がスタート。ノスタルジックなヒロの町の様子を在住者ならではの視点で紹介していきます。
イシカワユウコ
報道カメラマンとして勤務後、退職。現在はハワイ島にて「フィジカル・セラピー」を学ぶかたわら、フリーカメラマン/ライターとして奮闘中。在職中とは違い「好きな写真を好きなように撮れること」が一番の幸せ。2008年9月に移住してきたばかりの「ハワイ島初心者」。揉んで、癒して、撮れて、書けて、歌って踊れる「高気圧ガール」が目標。

ハワイでも雪が降ること、ご存知ですか?ハワイ島、通称「ビッグアイランド」の北東に位置する標高4205メートルの白い山マウナケア。頂上には各国の天体観測施設が並び、雪の女神「ポリアフ」が住むと言われています。
一方、島の南西には火の女神「ペレ」が住むキラウエア火山の背後に広がる長い山、マウナロア。こうしている今も火山口は溶岩を吐き続け、地球が生まれる瞬間を私たちに見せつけています。
私の住むヒロはハワイ島の東に位置し、ダウンタウンからはマウナケアの美しい姿を拝むことができます。ヒロとは「三日月」のこと。その名の通り、三日月のように湾曲したヒロ・ベイを臨む、海辺の町。
建物は低く、雨量も多く、大きな空はいつも曇りがちで、なぜか物悲しい町。都会や日本では当たり前だったすべてがそうではないこの町。ノスタルジアと表す人もいます。
毎春ヒロで開催される「メリー・モナーク・フェスティバル」。そのポスターには毎回、この島の神話がモチーフに使われています。今年の題材は、ハワイ島の悲恋物語「オヒアレフア」の伝説。
ある日、火山の女神ペレが海岸を歩いていた美しい青年オヒアにひとめぼれ。自分の恋人になるように迫るのですが、オヒアにはレフアと言う恋人がすでにいたためペレを拒絶します。気高く美しいペレは、情熱を放出しないではいられない「火山の女神」。オヒアの反応に激怒し一本の木に変えてしまいます。帰らぬオヒアを想い、レフアが泣き暮れるたびに町は雨。とうとう洪水まで引き起こしてしまいました。
それに困ったほかの神々が、ペレの魔法を解いてオヒアを人間に戻すことはできないけれど、せめてオヒアと一緒にしてあげよう…と、レフアをオヒアの木に咲く花の姿に変えました。だからこの植物の名前は「オヒアレフア」。オヒアとは木の部分で、レフアはその花のこと。島では今でもレフアの花を摘むと悲しみの雨が降ると信じられています。
こんな神話の数々と、大自然に抱かれたビッグアイランド。私はまだまだハワイ島初心者ですが、このコラムを通して、みなさんと一緒にハワイ島の魅力をどんどん発掘していけたら…と思っています。みなさんもまずはヒロの町からこの島に触れてみませんか?オアフ空港から1時間。あなたの知らないハワイが、ここにあります。
●ハワイ島豆知識
メリー・モナーク・フェスティバル/Merrie Monarch Festival
毎年1週間をかけてハワイ島・ヒロで開催されるハワイ最大のフラダンスの祭典。この時期には世界中のフラ・ダンサーがヒロに集う。メリー・モナークとは「陽気な王様」の意味で、19 世紀にキリスト教宣教師たちに禁止されていたフラを復興させたカラカウア王の愛称にちなんだもの。
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