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ワイキキの癒やしの海、カヴェヘヴェヘの真実

ワイキキの癒やしの海、カヴェヘヴェヘの真実

ハワイの歴史・文化に詳しいライター・森出じゅんさんの新コラムがスタート!第一回は意外と知らないワイキキ・カヴェヘヴェヘについて。

公開日:2018.02.20

更新日:2018.03.15

森出じゅんのハワイ歴史&神話散歩

Aloha! ホノルル在住の森出じゅんです。

気がつけば、横浜からハワイに移って早27年。ライター稼業に励むうち、あちらこちらでディープなハワイの横顔にふれ、ハワイアンカルチャーの虜になりました(ということで夫もネイティブ・ハワイアン!)。

白砂のビーチにウクレレ、風に揺れる椰子の木にダイヤモンドヘッド…。典型的な楽園のイメージとはかけ離れ、ハワイの文化や真髄は、なんて深遠でスピリチュアルなんでしょう! …そんな驚きを過去、せっせと文章にしてきた私ですが、このたび、うれしいご縁で、アロハストリートで連載コラムをスタートさせていただくことになりました。

今月からハワイ各地のスポットを切り口に、観光チックではない、ちょっと意外なハワイを発信していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします!

 

 

かつて王族も通った
癒やしの地、ワイキキ

まず初回は、ワイキキのカヴェへヴェへ、通称「癒やしの海」をご紹介しましょう。

え? ワイキキこそ観光チックな場所じゃないかですって? イエイエ、そもそもそこに大きな誤解がございます…。ワイキキを人工的な箱庭のようなリゾートと考える人が多いようですが、じつはワイキキには長~い歴史と伝統があるのです。

遅くとも11世紀からハワイアンが住んでいたとされ、学者によっては、イヤ、6世紀から住んでいたという人も。しかも15世紀以降はオアフ島の首都がワイキキに置かれたので、たくさんの王族がワイキキで暮らしていました。

かのカメハメハ大王が1809年に首都をワイキキからダウンタウンに移してからも王族のワイキキ通いは続き、ハワイ王国時代には、カラカウア王やリリウオカラニ女王、カピオラニ王妃、エマ王妃など多数の王族の別荘がワイキキに。

そうなのです! ワイキキ人気は、昨日や今日、始まったわけではないのです(ワイキキの心の叫びを代弁しています)。

王族がワイキキを愛した理由はもちろん、ワイキキが風光明媚な海辺の地であることがひとつ。さらには、ワイキキが偉大な「マナ=霊力、気」の宿る癒やしの地とみなされていたこともひとつでしょう。ワイキキには癒やしの伝統を持つスポットが点在し、医術を司る「カフナ=神官」もたくさん住んでいました。

…そんなわけで、王族方が当時、「ワイキキに行くと気分が上がるわ~」とおっしゃったかどうかはわかりませんが、気候温暖で天国のように美しく、心身の癒やしの気に包まれたワイキキが、王族にとっても保養地&リラクゼーションの地だったのは間違いありません。

 

癒やしのマナがみなぎる?
ハレクラニホテル前の海

そのワイキキを代表する聖地が、今回ご紹介するカヴェへヴェへの海。ハレクラニホテルからアウトリガー・リーフ・ワイキキの前に広がるカヴェへヴェへは、癒やしの海としても知られています。カヴェへヴェへという名前そのものも、ハワイ語で「(病い、怪我の)除去」を意味します。

 

伝説によるとこの海には癒やしのマナがあふれ、病人やけが人がここに集まったそうです。病人はカフナの助けを借りて海に入り、病気回復を求めて神に祈りを捧げました。昔のハワイで怪我や病気は、罪を犯したりタブーを破ったりして神やご先祖さまの怒りを買った結果…と強く信じられていたからです。

その際、病人はリム・カラという海藻のレイをつけて海に入ったとか。ハワイ語でカラは赦し、リムは海藻。ハワイ文化上、赦しを象徴する海藻で、御祓いやホオポノポノといったスピリチュアルな儀式でも用いられていました。

 

一方、カヴェへヴァへの癒やしのパワーを、「この海の底から地下水が沸き出しているため水温が低い。それが病気や怪我に効くのだ」と、ごく現実的に解釈する人もいます。

この海底からは地下水、つまり淡水が噴き出しているのは本当で、実際、ハレクラニホテルの高層階からこの海を見下ろした時のこと。回りの浅瀬が藻で覆われ青く見えるのに、癒やしの海だけは白砂が際立ち、まるで白い道が沖に続いているかのようでした。淡水が噴き出しているため、一帯の海底には海藻が生えないのだそうです。

 

それが神聖なマナのお陰か、はたまた冷水療法の効果によるものなのか。カヴェへヴェへの不思議な治癒力の真相はそれこそ「神のみぞ知る」ですが、私自身はいにしえのハワイアン同様、この海に聖なる癒やしのパワーがこもっていると強く信じています。

 


アウトリガー・リーフ・ワイキキの前には、カヴェへヴェへの伝統について記した標識も立つ

 

…ということで、みなさんも、次回ワイキキを訪れる時には、昔々のハワイアンのようにカヴェへヴェへで泳いでみてくださいね。ただし。地下水が湧き出ているせいで、このエリアの海水は冷たいですよ~。まるで井戸水の中で泳いでいるかのよう(井戸に浸かったことはないので推測ですが)。数年前に泳いだ時には、健康回復というより風邪をひきそう…と罰当たりなことを考えてしまった私です。

ですがそれも、身の引き締まる癒やしの体験ですからね! レアで奥深いハワイを体感できるカヴェへヴェへでの沐浴、ぜひ挑戦してみてください。

森出じゅん/JUN MORIDE プロフィール

オアフ島ホノルル在住。横浜出身。青山学院大学法学部卒業後、新聞・雑誌・広告のライターとして活動。1990年、ハワイ移住。フリーランスのジャーナリストとして活動するかたわら、ハワイの文化や歴史、神話・伝説、民間伝承を研究中。単に「美しいハワイ」にとどまらないハワイの奥深い魅力、真の姿を日本に発信すべく、執筆を続ける。2012年からハワイ州観光局の文化啓蒙プログラム「アロハプログラム」講師。著書に「ミステリアスハワイ」(ソニーマガジンズ刊)、「ハワイの不思議なお話」(文踊社刊)がある。

☆ブログ「森出じゅんのハワイ生活」>>

☆ハワイ州観光局アロハプログラム>>

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