ハワイ州の農業委員会は、サーカスやカーニバルなどに出演するクマや象、ライオンといった危険動物の州内持ち込みを禁止する法案の改正案を賛成6、反対3で可決。ハワイ州のデーヴィット・イゲ知事が同改正案を承認した場合、今後、ハワイ州内で開催されるカーニバルやサーカスに動物が出演しないことが決定する見込みとなっている。
今回委員会で可決された改正案について動物愛護活動を行っているハワイ・ヒューメイン・ソサエティーの関係者は「エンターテイメントを体験するにはほかにも方法があり、遠く離れたハワイまで長時間かけて動物たちを移送することは、動物たちだけでなく、人々にも危険を及ぼす可能性があります」とコメント。動物福祉、公衆衛生、そして人々の安全面確保のためにも同案の施行は必要だとしている。
いっぽう、ハワイ州内で開催されるカーニバルの運営等を行っているE.Kフェルナンデス社のオーナーは「カーニバルなどへの動物の出演が制限されることは、弊社のビジネスにも大きな打撃となります。1994年にサーカスの象が脱走し、ホノルル市内で射殺されるといった事故がありましたが、弊社では、過去115年にわたってビジネスを行っていますが、動物が関係する事件や事故は起こしていません」とコメントしている。
なお、今回の改正案では、テレビや映画に出演するための動物や動物園で飼育される動物のハワイ州への持ち込みは禁止対象外となっている。
参考:ハワイ・ニュース・ナウ