アイランド・ミュージック「マイティ・ジェイ」

アイランド・ミュージック「マイティ・ジェイ」

公開日:2008.02.11

更新日:2017.06.25

ハワイ発プレミア情報誌アロハストリート

アイランド・ミュージックをシャッフルするスペシャル・ユニット
Mighty J マイティ・ジェイ

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 ハワイのアイランド・ミュージック・シーンにまたひとつ、新しいバンドが登場した。「Mighty J」は別々のバンドのメンバーでもある女性3人が作ったコラボレーションユニットであり、その形態のユニークさはもちろん、「ハワイのアイランド・ミュージックをベースにしながらも、音楽ジャンルにこだわらないワールド・ミュージック」という未だかつてない音楽コンセプトも、十分に話題を集めるだけのものがある。

 メンバーは、アイランド・ミュージック・シーンの大ヒットメーカーとしてすでに人気も認知度も獲得している女性デュオ「ケアヒヴァイ」のマイラニ・マカイナイ、2000年にシングル『Bidi Bidi Bom Bom』で大ヒットデビューした「Milo Shade」のボーカルのティアレ“ティキ”スアン、「Simple Soul」のボーカル&ドラムのジェン“Jロック”ライトの3人。全員、オリジナルグループの活動はそのまま続けながらの、スペシャル・ユニットなのである。グループ名の「Might J」は、マイ(マイラニ)、ティ(ティキ)、ジェイ(Jロック)という3人の名前を複合させて作られた。

 グループ結成を実際に引っ張ったのは、マイラニ。もともと3人は、ハワイのアーティスト仲間として長年顔見知りではあったが、共演経験はなかったという。地元プロデューサーのDr.Treyことトレーシー・テラダ氏が発信するアイランド・ミュージック紹介のポッドキャスト番組で、Dr.Treyのアシスタントとして番組のホステス役をしていたジェンと、番組にゲスト出演したマイラニとティキが、即興でコラボレーションをしたのがきっかけだった。

 マイラニは、「それぞれ違うバンドに所属する3人が気ままに合わせてみた音に、まったく新しい音楽の予感がしました。この楽しさを一回だけの即興作品に終わらせてしまうのはもったいないと思ったので、とにかくすぐにスタジオに入ってデモを録ろう、と盛り上がりました!(オリジナルの)バンドがまずは大事だけど、そのバンドの外に出たとき、今までとはまったく違った音楽にチャレンジできるという楽しさを3人が同時に『面白い』と思ったことが、Mighty Jが生まれた一番の理由です」と語る。

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 アルバムタイトルにもなった「Calling Out」は、ポッドキャストの番組中に即興でできたもので、スタジオに入ってからは「あのときの感覚!新鮮な気持ち!」を追求しながら、デモがレコーディングされたという。

「それぞれが所属するバンドのイメージやテーマというこだわりがまったく影響しない分、メロディ、ビート、歌詞のすべてに、『自分のバンドではやらないけど』という遊び感覚は十分でした(笑)」と語るマイラニは、そのデモを持って自らスポンサーとレーベルを探し、コラボレーション・ユニット「Mighty J」としてのフルアルバム制作とリリースまでこぎつけたのである。

 女性ユニットが滅多に生まれないというアイランド・ミュージック・シーンにおいて、人気バンドのメンバーとして着実に実力と経験を蓄えてきた女性3人がタッグを組んだユニット「Mighty J」は、今もっともMighty(強靭)なグループと言えるかも知れない。

ranking.jpgMighty J 「Calling Out」
発売元:Daddy Records

⇒Mighty J オフィシャルサイト

※アロハストリート2007年秋号に掲載した記事です。

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