ハワイ州土地天然資源局(DLNR)は29日、州内の絶滅危惧種や在来野生動物の保護を強化するため、州法の改正案を発表した。
DLNRによると、改正案には次の内容が盛り込まれている。
●在来野生動物の「捕獲・殺傷・危害・嫌がらせ」などの行為を禁止し、保護を強化する。
●在来種や絶滅危惧種が自然に生息する場所で、生息地を大きく改変し、動物に危害や死亡をもたらす行為を禁止する。
●州内全域で在来種や絶滅危惧種への餌やりを禁止するほか、DLNR管理地では野生動物や飼育動物への餌やりや遺棄を禁止する。
●有害野生動物が付着した植物や機材などの販売・流通を禁止し、生息地への拡散を防ぐ。
今回の改正案では、特に野良猫への対応が大きな論点となっている。
DLNRの管理地ではないカカアコ・ウォーターフロント・パークで長年野良猫に餌を与えているトレイシーさんは、「猫たちは人との触れ合いを求めている」と話した。
この日も3匹の猫に餌を与えたトレイシーさんは、自身を含め複数のボランティアが公園の猫の世話をしており、「それぞれお気に入りの猫たちを世話している」と語った。
トレイシーさんは、猫たちは元々飼い猫だったと考えており、世話をする人たちは定期的に捕獲、不妊・去勢手術を行ったうえで元の場所へ戻し、個体数管理に取り組んでいると説明した。
しかし、環境保護団体アースジャスティスの環境弁護士デービッド・ヘンキン氏は、生態系への深刻な影響を指摘。「善意から行っていることは理解できるが、大きな害を及ぼす可能性がある」と述べた。
ヘンキン氏は、猫は在来鳥類を捕食するほか、絶滅危惧種のハワイアンモンクアザラシの死因として知られるトキソプラズマ症を媒介する可能性があると説明した。
同氏はDLNRの取り組みには賛同する一方で、改正案には分かりにくい表現もあると指摘。内容を明確にするため意見書を提出する予定で、ほかの人にも意見提出を呼びかけている。
また、在来鳥類の保護活動家サブラ・カウカ氏も「在来野生動物の保護を全面的に支持する。在来種を守るため、できる限りのことをしなければならない」と述べた。
DLNRは来週木曜日にこの改正案に関する公聴会を開催する予定で、意見募集は8月26日まで受け付けている。
参考:ハワイ・ニュース・ナウ

