ハワイ州農務局は、カウアイ島の野生生物保護区で、絶滅危惧種でハワイ固有種のカモ(コロア・マオリ)が死んでいるのが発見され、鳥インフルエンザの感染が確認されたと発表。複数の州機関が警戒態勢で臨んでいると明らかにした。
当局によると、今回のカウアイ島での感染例は、鳥インフルエンザのハワイ州内での感染例は今年3例め、ハワイ州全体での鳥インフルエンザの5例めの疑い例で、固有種の鳥では初の感染例となる可能性があり、感染した渡り鳥によってカウアイ島へ持ち込まれた可能性が高いとしている。
カウアイ島に拠点を置く非営利団体パシフィック・バーズのハワイ保全コーディネーターであるヘレン・レイン氏は「鳥インフルエンザは非常に大きな懸念事項です。なぜなら、ハワイには世界で最も絶滅の危機に瀕している水鳥がいくつか生息しており、特にコロア・マオリは最も絶滅の危機に瀕している鳥だからです」とコメント。今回感染が確認されたカモのコロア・マオリは統計によると、2023年には673羽が確認され、そのほとんどがカウアイ島に生息していたものの、2016年以降27%減と絶滅の危機に瀕しているとして、以前にも鳥インフルエンザの陽性反応が出た鳥は確認されているものの、大規模な感染拡大は見られなかったとして、今回の感染も収束することを願っているとしている。
なお、当局では市民に対し、保護具なしで病気または死亡した鳥、家畜、野生動物に触れないことや、家禽、家畜、野鳥などの病気や死亡が確認された際には、獣医師や当局などに報告するよう呼び掛けている。
参考:ハワイ・ニュース・ナウ

