ハワイ島の日本語ツアー「ワイピオ渓谷」 / 神秘の谷を馬でゆく!名物ガイドさんに聞きました

ハワイ島の日本語ツアー「ワイピオ渓谷」 / 神秘の谷を馬でゆく!名物ガイドさんに聞きました

ハワイ島の秘境「ワイピオ渓谷」の中を馬に乗ってめぐるツアーがあるのをご存知ですか?乗馬の達人であり名物ガイドのアヤノさんにお話をお聞きしました!

公開日:2018.10.06

更新日:2018.12.07

アロハストリート・インタビュー

アロハ! メグミです。

ハワイ島取材班として、またハワイ島を愛する者として、これまでハワイ島のあちこちにお邪魔しつつ、その魅力を存分に感じてきた私なのですが。

ずっと行きたいと思いつつ、まだ行ったことのない場所があるんです。

それはどこかと言いますと…?

聖なる谷、ワイピオ・バレー!

もちろん上の展望台には何度も行ったことがあり、上から眺めるワイピオ・バレー(ワイピオ渓谷)の美しさには、見るたび感動しているのですが、まだ谷に下りたことがないんです。

 

ワイピオ渓谷は、カメハメハ大王が幼少期を過ごしたこともあり、王家ゆかりの場所として知られています。そこにはハワイの神秘の力「マナ」があふれているのだとか…。タロの水田や黒砂海岸があり、野生の馬が草をはむ、古代ハワイの原風景が広がっていると言われています。

谷のほとんどが私有地で、許可なく入ることができないのと、渓谷に向かう道がとても急勾配で危ないため、個人での訪問は推奨されていません。ハワイの人々にとって神聖な場所なので、住人以外の人が勝手に立ち入るのを良しとしない向きもあります。

そのため、渓谷内に入ることを許可された旅行会社のツアーに参加するのがベスト。

 

じつは私、ずーっと「参加してみたい!」と思い続けているツアーがありまして。

なんと、乗馬しながら渓谷内をめぐるツアーがあるんですよ〜!

このツアーを催行しているのは「ほろほろあいらんどツアーズ」。
そう、日本語ツアーなのです!

乗馬の達人であるガイドさんと一緒に、馬に乗って渓谷内を散策。
途中、野生の馬に遭遇したり、木になっている野生のフルーツを味わったり。

…もう、最高じゃないですか!?

 

この素敵なツアーの名物ガイド、アヤノさんに、電話取材をさせていただきました!

アヤノ/Ayano

子どもの頃から馬に乗ってきた、乗馬の達人。「ワイピオ渓谷の乗馬なら、この人!」という名物ガイド。

ほろほろあいらんどツアーズ
ウエブサイト:https://www.holoholoisland.com
Instagram:@holoholo_island_tours

ワイピオ渓谷で唯一の日本語乗馬ツアー

 

──ワイピオ渓谷とは、どんな場所なんですか?

アヤノ:ワイピオは、ハワイ島の渓谷の中でいちばん大きく、奥行きがある渓谷です。淡水を引いたタロイモの水田があり、とっても静かで神秘的な空気が漂っているんですよ。また、渓谷の奥には高さ390メートルもある「ヒイラベの滝」という名所があるのですが、この滝は展望台からは見えず、渓谷の奥に行かないと見ることができません。

私たちのツアーでは、馬に乗ってタロイモの水田の横を歩いたり、ヒイラベの滝を見ることもできます。またハワイの歴史や、渓谷内の植物など、ガイドが説明をしながら進んでいくので、見ただけではわからない渓谷の魅力をたっぷり感じることができますよ。

──ワイピオ渓谷でのツアーは限られていると聞きました。

アヤノ:はい。1996年に法律で定められた渓谷内の決まりがあり、現在は乗馬2社、馬車1社、バン1社の計4社のみが正式な許可を持ってツアーを運営しています。私たちほろほろあいらんどツアーズは、その4社すべてと提携し、日本語ツアーを行っています。とくにワイピオ渓谷の乗馬ツアーを日本語で行っているのは、私たちだけなんですよ。

乗馬ツアーでは、まず私をはじめとするガイドがホテルまでお迎えに行き、バンでチェックインオフィスへ向かいます。ドライブの間、渓谷内でのルールや馬の扱い方について、じっくりご説明します。それらを踏まえたうえで、ワイピオ渓谷に下り、馬に乗ります。渓谷内では提携している英語ツアーに参加する形になりますが、ガイドも馬に乗って同行し、みなさんをサポートします。

乗馬している時間は、約1時間30分。じっくり渓谷内を見ることができるので、かなり充実感がありますよ。乗馬が終わったら、バンに乗ってホテルまでお送りします。帰る途中でおみやげショッピングの立ち寄りもありますよ。

ちなみに、馬車(ミュールワゴン)や4WDシャトルに乗ってワイピオ渓谷を巡るツアーも行っています。こちらは年齢制限がなく、小さなお子さんやご年配の方でも安心してご参加いただけますよ。乗馬ツアーと同じ送迎なので、三世代の旅行にもおすすめです。

 

──レンタカーを運転できる人なら、現地の英語ツアーに参加できるんですか?

アヤノ:はい、そうなんですが…。じつは、英語がよくわからないで現地ツアーに参加し、怪我やトラブルを起こしてしまう日本人旅行者が、最近とても増えているんです。英語が堪能な方が現地ツアーに参加するのは問題ないのですが…。

ワイピオ渓谷での乗馬ツアーは1日2回、午前と午後に行われていて、私たちは午後の回に参加しています。そこで現地ガイドが「今日も午前中の回でトラブルがあったよ」「怪我をした人がいたよ」と報告してくれるんです。

どういったトラブルが多いかというと、まず最初に馬の扱い方について英語でデモンストレーションがあるのですが、それをちゃんと理解できないまま乗馬がスタートしてしまう。そのため馬がちゃんと言うことをきかずにパニックになったり、ツアーの途中でガイドからの英語の指示がわからず、従うことができなかったり。

落馬して怪我をする人もいます。最悪の場合は救急車を呼ぶことになりますが、ハワイで救急車を呼び、医療を受けるとなると、かなり高額な費用がかかります。もちろん、すべてお客さんの自己負担。参加者はツアーが始まる前に「なにかあっても自己責任・自己負担」という書類にサインをしているので、ツアー会社が負担することは一切ありません。

そういったトラブルを回避するためにも、日本語ツアーに参加することをおすすめしています。現地の人たちも「日本人はアヤノのツアーに参加して欲しい」と言ってくれるのですが、それはみなさんに悲しい思いをしてほしくないからなんです。

──「よくわからないけど、馬に乗ればなんとかなる」と思ってしまう人が多いのかもしれませんね。

アヤノ:私たちのツアーで午後の回はほぼ埋まってしまうので、やむなく午前の英語ツアーに参加する方も多いのかもしれません。人気のツアーなので、旅行の日程が決まったらすぐに予約していただきたいです。

ほとんどの方が普段あまり馬に乗ったことがないと思うのですが、馬の扱いをよくわからないまま乗馬すると、馬が言うことを聞かず、こわい思いをするかもしれません。「乗馬=こわい」と思われてしまうのは、とっても悲しいことですよね。

 

 

馬とコミュニケーションを取りながら、絶景を堪能!

 

──ワイピオ渓谷を乗馬でめぐるツアーの、いちばんの魅力とは?

アヤノ:やはり、「馬とコミュニケーションをとりながら、ワイピオ渓谷という特別な場所に行ける」という点ですね。私たちが行くところは私有地なので、人間は基本的に私たちしかいません。とっても静かでおだやかな自然の中、古代のハワイを感じることができます。

渓谷内は雨が多いので、滝がたくさんあります。その滝が川を作っているのですが、その川を馬で渡ります。とっても気持ちいいんですよ!

──馬とコミュニケーションを取る、というのはどういうことでしょうか?

アヤノ:これは現地のガイドもよく言うことなのですが、馬はひとりひとりのお客さんを認識しているんです。私たちガイドのことも、ガイドだと認識しています。とても洞察力のある動物なんです。

馬は集団で行動する動物なので、群れの中でハッキリとした序列があります。なので、お客さんを見て「この人はわがままを許してくれる人かな? それともだめかな?」というのをテストしてきます。乗馬してすぐは、乗っているお客さんが馬に合図を出しても、すぐに言うことを聞かないで、様子を見ているんですね。

私がいつも言うのは「一度出した合図は、ぜったいに突き通してください」ということ。すると馬は「この人の言うことは聞かないといけないな」と判断するので、その後の操作がとても楽なんです。私のツアーに参加する方は、みなさんツアー後半では馬をらくらく操作できるようになりますよ。

 

──ああ、よくありますね。馬が道草を食べちゃって、動かなくなっちゃうこと。

アヤノ:日本の方ってやさしいので、馬に対してもやさしいんですね。馬は最初テストでわざと言うことを聞かないのですが、「あ、馬が怒ってるかも」と思って合図をやめてしまうんです。そうすると馬は「この人はわがまま言ってもOK」と判断して、ぜんぜん言うことを聞かなくなる(笑)。

そんな時は「大丈夫、怒ってないですよ、そのまま頑張って合図を出しましょう、いまテストされてますよ」と、横で言ってあげる。すると、みなさん頑張ってくれますね。

──ガイドさんも馬に乗っていて、困った時は助けてくれるんですね。

アヤノ:そうですね。ガイドは、お客さんたちが乗っている馬に遠隔操作で指示を出しています。チッチッチッチっていう音を出すと「前に進みなさい」という意味だったり、私たちガイドが横並びになってちょっと馬に対して注意を出したりもします。前に割り込んだり後ろから追ったり、そのときの状況を見てサポートしていきます。

これも、馬たちが私を「ガイド」だと認識しているから、言うことを聞いてくれるんですね。最初のうちは私をガイドとして受け入れていなかったので、私の指示に従わなかったですよ。知らない人の言うことを聞きたくないのは、人間も同じですよね(笑)。だから、お客さんがいない状態で行って、私をガイドだと認めさせるようなコミュニケーションを取っていました。

ツアーでは、現地の英語ガイドが2人いるのですが、さらに私が加わるので、しっかりケアできるので安心して楽しめますよ。

 

──乗馬が初めてという人でも、本当に大丈夫なんですか?

アヤノ:はい、大丈夫です! ポイントさえ守ってくれれば、あとは馬たちが列を作ってみなさんをお連れするので。最初はカチコチに緊張していた人でも、だんだんとリラックスして、馬に乗りながら風景の写真を撮れるようになりますよ。

ただ、乗馬は以外と筋力を使うので、体力が必要ではあります。運動不足の方だと、翌日に筋肉痛になるかもしれません。乗馬が不安な方や、年齢制限によりご参加できない方には、馬車ツアーや4WDシャトルにご参加頂くと乗馬と同じようなワイピオ渓谷の中を見て頂くことができますよ。

私たちのツアーでは子どもでも1頭の馬に乗るので、親御さんと一緒の馬に乗ることはできません。でも、大丈夫なんですよ。最初は親御さんが心配されるので、私もお子さんの近くで一緒に歩いてサポートするのですが、子どものほうが馬に慣れるのはずっと早いです。親御さんのほうがカチカチで、子どもが「早くおいでー」と言う時もあります(笑)。

──突然、馬が暴走することはないんですか?

アヤノ:ないですね。馬は草食動物で、群れで暮らす生き物なので、単独行動は苦手なんです。いきなり一人だけ走り出してしまうことは、馬にとっては怖いことなので。みんなで一列になって歩いているのが、馬にとっては安心なんです。このツアーでは、そういった馬の特性を上手に利用しています。

また、ワイピオ渓谷内には野生の馬がいるのですが、野生の馬には近づかないようにしています。もともと馬はおとなしい性格の動物ですが、子育ての時期などはピリピリしていることもあるので。めったにありませんが、もし野生の馬が近づいてきたら、ガイドが間に入って、距離を作るので心配はいりませんよ。

 

──おすすめの季節はありますか?

アヤノ:いつの季節もいいですよ〜(笑)。渓谷内は自然がとっても豊かなのですが、フルーツの木が多くて、季節によってグアバやスターフルーツ、マウンテンアップル、ライチなどがあります。

天候も、晴れの日は晴れの日の、雨の日は雨の日の良さがあります。みなさん、晴れていないと最初はガッカリするのですが、ツアーが始まると「曇りでよかった」「雨でよかった」と言いますね。重たい雲が立ち込めたり、雨がしっとりと降るワイピオ渓谷は、とっても美しいですよ。

アヤノ:ほろほろあいらんどツアーズでは、ワイピオ渓谷の中をめぐる「谷コース」のほか、渓谷を上から見下ろす「山コース」もあります。山コースでは、林の中を馬に乗って進んだりと、こちらも絶景を体感する素敵な内容で、おすすめです。

バンに乗って渓谷内をめぐるツアーもあるので、乗馬はちょっと…という方もご参加いただけますよ。例えばご家族やグループでの旅行で、小さいお子さんとご年配の方はバンに、元気な人は乗馬に…という参加もOKです。また、これはワイピオ渓谷ではないのですが、広々とした草原を馬に乗って堪能する「草原乗馬コース」も行っています。ハワイ島に来る際は、ぜひ! お待ちしています。

 

──アヤノさん、どうもありがとうございました!

 

● ● ● ● ● ●

 

 

今回、お話を聞いて、ますますツアーに参加したくなりました。
馬がひとりひとりのお客さんを認識しているなんて…。馬からどう思われるのか、ちょっと怖い気もしますが(笑)。でも、だからこそ、「この人の言うこと、ちゃんと聞いてあげよう」と思ってくれた時は、うれしさ百倍ですね〜。

アヤノさんのツアーにはリピーターさんも多く、「去年乗った馬にまた乗りたい」という人もいれば、「前はこの子だったから、今回は違う子に乗ってみたい」という人もいて、さまざまだとか。馬によって個性や性格が違うので、その馬のキャラクターを感じながら進んでいくのも、きっと楽しいんだろうなあ。

とっても人気のツアーなので、ハワイ島旅行の日程が決まったら、すぐに予約したほうが良さそうですよ〜!

ほろほろあいらんどツアーズ

電話番号
808-747-5793 (日本語OK、受付はハワイ時間8:00~18:00)

 

■ ■ ■ お知らせ ■ ■ ■

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