フラの最高峰「メリー・モナーク・フェスティバル」

フラの最高峰「メリー・モナーク・フェスティバル」

公開日:2007.05.02

更新日:2017.06.25

ハワイのイベント・レポート

フラの最高峰
「メリー・モナーク・フェスティバル」

 ハワイ島ヒロのイベントといえば、やっぱり「メリー・モナーク・フェスティバル」ですよね。フラ競技会の最高峰、最大のお祭りともいえるこのフェスティバルが、今年もイースター(復活祭)サンデーから1週間、華やかに催されました。
  4月8日~14日に開催されたフェスティバルでは、3日間かけて行われる競技会をメインに、あちらこちらでフラやハワイアン・カルチャーに関する催しやクラフト・ショーも行われ、ヒロの街全体はにわかに活気づきます。

■だれもが無料で楽しめるホイケ・ナイト
 13日の夜は、「ホイケ」と呼ばれる恒例のエキシビション・ナイトの日。競技会本番はたいへんな人気で、入場券の入手が困難なことで知られていますが、このホイケだけは入場無料のうえ、一般公開されるので、誰でも気軽に見に行くことができるのです。競技会場の雰囲気を味わうにも最適。今年のホイケも例年通り、伝統的なフラのみを踏襲し続ける、ヒロのフラ・ハラウ「ハラウ・オ・ケクヒ」による古典フラのパフォーマンスで幕を開けました。
  そして日本からのハラウも参加。クウレイナニ・ハシモトさん率いる「ハラウ・フラ・オ・メハナオカラ」が総勢100名ものフラシスターたちとともに、フラやタヒチアンダンスを披露。スタンディング・オベーションで喝采を浴びていました。
  ポリネシアから招かれたマオリのダンサー・チームに引き続き、最後を飾ったのはサニー・チン氏の「ハラウ・ナ・マモ・イ・オプウアナフル」。2005年まで3年連続ミス・アロハ・フラを輩出した実力ハラウが、従来のフラにこだわらない、スペクタクルなショーを見せてくれたのでした。

▲「ハラウ・オ・ケクヒ」の勇壮なカヒコでホイケがスタート。

▲日本のハラウによる1時間の熱演に、会場も拍手喝さい。

▲サニー・チン自らもステージに登場。

■少数精鋭だった今年のミス・アロハ・フラ
 14日は、ミス・アロハ・フラのコンテストの日。今年のコンテスタント(出場者)は10名と、昨年の2/3以下の人数で競われました。それだけに会場も審査員も、ひとりひとりの演技にしっかりと注目です。その中で見事ミス・アロハ・フラの座を射止めたのは、下馬評が高かった「カ・パ・フラ・オ・カウアノエ・オ・ハリア」所属のケオニレイ・フェアバンクス。彼女はハワイ語賞も獲得しての優勝でした。

▲優勝を手にしたケオニレイ・フェアバンクスのカヒコ。

▲2位は「ハラウ・オ・カムエラ」のアウレアナ・セウ。

▲3位のエリカ・アワナは「ハラウ・モハラ・イリマ」からの出場。

■カネ(男性)グループの活躍が目立ったカヒコ競技
 競技会2日目は、古典フラ「カヒコ」の団体競技です。今年は昨年に比べ、カネ(男性)グループの割合が増え、その活躍が目立ったように思います。とくに大きな声援を受けたのが、カネの実力派「イ・カ・ヴェキウ」でした。印象的だったのが、マプアナ・デ・シルバの「ハラウ・モハラ・イリマ」の演技。パパヘヒという、今ではほとんど見ることのない足で踏む楽器を使用していました。
  会場を大いにわかせたのは、カリフォルニアからやってきたマーク・ホオマルのハラウ。大きなイプヘケを使ったアクティブな動きは、古典フラからはちょっぴり外れている、という評価もありましたが、見応えあるものでした。

▲総合優勝を飾った「イ・カ・ヴェキウ」の演技。

▲「ハラウ・モハラ・イリマ」。右側に立っているダンサーの足元にあるのがパパヘヒ。

▲マーク・ホオマルのイプヘケを使った迫力ある演技。

■いよいよ最終日はアウアナ競技

▲マーク・ホオマルのフィッシングのパフォーマンス。

 競技最終日は、団体のアウアナ(モダンフラ)が競われました。アウアナは、各ハラウが腕によりをかけて美しい衣装やレイ、髪飾りなどを準備するとあって、それを鑑賞するのも楽しみです。今年は全体的に華美なものは少なく、どちらかというとシンプルなホロクがほとんどでした。その中で目立ったのが、またまたマーク・ホオマル。フィッシングをテーマにした楽しい衣装と演技に、会場は大喜び。また今年初出場したカプア・デリレイ・モエのハラウは、バイクに乗るイージーライダーをテーマにした演技も大いに受けていました。ちなみにカプアはアロハ・デリレイの娘にあたり、母娘で技を競ったのでした。
  会場のため息を誘ったのは、いつもエレガントなパフォーマンスを見せるカレオ・トリニダッド。また、カジメロ・ブラザーズをバックミュージシャンにフューチャーしたマヌ・ボイドのハラウの軽快な演技も大きな拍手を受けました。そして競技の最後を飾ったのは、いつも完璧なまでにそろった動きで見る人を圧倒する「ハラウ・オ・カムエラ」。今年は少数精鋭のダンサーで、息の合った演技を見せてくれました。


▲ワヒネ・アウアナで1位になった「ハラウ・オ・カムエラ」の演技。

▲バイカーの楽しいパフォーマンスは「ハラウ・カ・リコ・プア・オ・カラニアケア」。

▲カレオ・トリニダッドのハラウの優雅な演技。

■And the winner is…

▲「イ・カ・ヴェキウ」優勝の瞬間!

 今年の総合優勝遂げたのは、カネのチーム「ハラウ・オ・イカヴェキウ」です。全体的にカネの演技に印象的なものが多かった今年、これは納得できる結果といえるでしょう。ワヒネ(女性)部門での優勝は、上位入賞の常連「ハラウ・オ・カムエラ」。1999年から5年連続優勝ハラウのプライドにかけて勝ち取った今年の優勝でした。

◎2007年結果

★ミス・アロハ・フラ
優勝
ケオニレイ・フェアバンクス
(所属:カ・パ・フラ・オ・カウアノエ・オ・ワアヒラ、クムフラ:メイリア・ルーベンスタイン・カーター)

2位
アウレアナ・カマリイオイワラニ・セウ
(所属:フラ・ハラウ・オ・カムエラ、クムフラ:カウイ・カマナオ&クネワ・ムック)

3位
エリカ・カウイオナラニ・アワナ
(所属:ハラウ・モハラ・イリマ、クムフラ:マプアナ・デ・シルヴァ)

★総合優勝
ハラウ・イ・カ・ヴェキウ(クムフラ:カール・ベト・ベイカー&マイケル・カスパーン)

★ワヒネ総合
1位
フラ・ハラウ・オ・カムエラ(クムフラ:カウイ・カマナオ&クネワ・ムック)

2位
ハラウ・モハラ・イリマ(クムフラ:マプアナ・デ・シルヴァ)

3位
カ・レオ・オ・ラカ・イ・カ・ヒキナ・オ・カ・ラ(クムフラ:カレオ・トリニダッド)

★カネ総合
1位
ハラウ・イ・カ・ヴェキウ(クムフラ:カール・ベト・ベイカー&マイケル・カスパーン)

2位
カ・レオ・オ・ラカ・イ・カ・ヒキナ・オ・カ・ラ(クムフラ:カレオ・トリニダッド)

3位
カ・パ・フラ・オ・カ・レイ・レフア(クムフラ:スノーバード・ベント)

取材を終えて
 今年は出場ハラウの数も少なめで、コンパクトにまとまった感じの「メリー・モナーク・フェスティバル」でしたが、日本からの観客はますます増えて、盛り上がりを見せました。来年はいったいどんなハラウが参加し、どんな展開になるのでしょうね。
  2008年の「メリー・モナーク・フェスティバル」は、イースター・サンデーから1週間後ろにずれての開催。3月30日~4月5日までとなります。チケットの発売は、例年だと12月26日。詳しくはウエブで確認を。
www.merriemonarchfestival.org/

※2007年4月26日現在、メリー・モナーク・フエスティバルのオフィス移転のため、ウエブサイトがしばらく不通となっています。しばらくの間お待ちください。

公開日 : 2007年 5月 2日
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