音楽の祭典 ナ・ホク・フェスティバル 後編

音楽の祭典 ナ・ホク・フェスティバル 後編

公開日:2010.06.05

更新日:2017.06.25

ハワイのイベント・レポート

ナ・ホク・ハノハノ賞授賞式編

 4日間続いたフェスティバルのフィナーレを飾るのは、5月30日(日)夜に行われた授賞式。ナ・ホク・ハノハノ賞といえば、ハワイアン・ミュージック・ファンなら聞き覚えがあると思いますが、ハワイアン・ミュージック界最大の音楽賞です。2009年にハワイでリリースされたCDをもとに作られた25部門で、最優秀の受賞者が決まります。今日は晴れてノミネートを果たしたハワイを代表するミュージシャンたちが、おしゃれな衣装とレイで身を包み、ここに結集! さて今年はどんなドラマが待っているのでしょう…。

ハリウッド・スタイルのレッドカーペットが登場!

 第33回ナ・ホク・ハノハノ賞は、レッドカーペットから始まりました。1階車寄せにしつらえた赤い絨毯の上を、受賞候補のアーティストたちが次々と歩き、会場入りします。 そんな中、インストゥルメンタル・アルバム部門にノミネートされたピアニストのチヨ・フリンさんがセルリアンブルーのドレスにクラウンフラワーの清楚なレイで登場。その横でエスコート役を務めていたのは…、なんと上野編集長でした。

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⇒チヨ・フリンさん&ブルース・シマブクロのCDはこちら

 同じ頃、会場入口前では、プレ・ショー・アワードの発表が行われ、ライナー・ノーツ賞、グラフイック賞、コンピレーション・アルバム賞など、8つの賞の受賞者が決まり、発表のたびに歓声があがります。コンピレーション・アルバム賞は、トニー・コンジュゲイションさんの「イ・ケオ・ナ・クム・フラ」、グラフィック賞はローナ・リムのアルバム「ポリナヘ」のデザインをしたクハオ・ゼーンさんが獲得し、ファミリーも大盛り上がりです。
そして19:30。いよいよショーの始まりです。

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テレビ中継もされる華やかな受賞式

 ハワイ・コンベンション・センター4階の巨大バンケットルームで行われた今年の授賞式。昨年のように食事付きではなく、じっくりセレモニーを堪能したあと、アフターパーティで余韻を楽しみながらゆっくりププやドリンクを頂くスタイルに。会場には椅子がずらっと並べられ、一般は自由席です。後ろのほうでも、ステージにはビッグ・スクリーンが用意されているので、出演者の表情もばっちり見ることができます。
 受賞式は、スクリーンに映し出されたハワイの大自然の映像とケアロハの力強いチャントで始まり、続いてビリーVの司会でプログラムが進行、ゲストが次々登壇して受賞者が発表されていきます。発表の次の瞬間には歓声があがり、どの受賞者もうれしさがこみ上げているようで、この賞の持つ意味の大きさを感じます。

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★今年の主な受賞者は次の通り

●最優秀女性ボーカリスト
マイラニ(「Mailani」)

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●最優秀男性ボーカリスト
アンクル・ウィリーK(「Uncle Willie K Live from Mulligan's on the Blue」)

●ソング・オブ・ザ・イヤー
「Polinahe」 ローナ・リム&ワイラウ・ライダー

●グループ・オブ・ザ・イヤー
ホオケナ(「Nani Mau Loa」)

●アルバム・オブ・ザ・イヤー
「FRIENDS AND FAMILY OF HAWAII」 エイミー・ハナイアリイ

●ハワイアン・アルバム・オブ・ザ・イヤー
「ULUWEHI SINGS NA MELE HULA ALOHA」 ウルヴェヒ・グェレロ

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●スラックキー・ギター・オブ・ザ・イヤー
「MAUI ON MY MIND」 ジェフ・ピーターソン

●レゲエ・アルバム・オブ・ザ・イヤー
「EKOLU MUSIC Ⅱ:ANTHEM」 エコル

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●インストゥルメンタル・アルバム・オブ・ザ・イヤー「LIVE」
ジェイク・シマブクロ

●フェバリット・エンターテイナー・オブ・ザ・イヤー
ジェイク・シマブクロ

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●最も有望なアーティスト賞
アヌヘア・ジェンキンス(「Anuhea」)

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今年は、将来を期待される若き歌姫たちの躍進が目立ち、会場を大いに沸かせました。

⇒2部門受賞のアヌヘアのインタビューはこちら

 また、ジェイク・シマブクロはインストゥルメンタル・アルバム部門で受賞したほか、フェバリット・エンターテイナー・オブ・ザ・イヤーも獲得。大きなステージでのパフォーマンスも見事で、観客を魅了しました。さらに7部門にノミネートされていたウルヴェヒ・グェレロも2部門を受賞。このウルヴェヒをはじめ、エコル、アヌヘアなど、マウイ勢の活躍が目立ち、元気なところを見せたのが印象的だった今年の結果でした。

 さらに各賞発表の合間には、アーティストたちによるパフォーマンスも披露。ヘンリー・カポノ&ケニー・ロギンスといった思わぬ顔合わせも実現し、この夜だけの限定パフォーマンスに、一同大興奮。最後は全員がステージに集まり、ハワイ州歌「ハワイ・ポノイ」を合唱してお互いを健闘を称えあい、3時間にわたるセレモニーは幕を閉じました。

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アフターパーティ編
みんなリラックスしてパーティ・タイム!

 セレモニーが終わると、場所を3階に移して、アフターパーティの開催です! 今までの緊張感から解放されて、みんなリラックス・ムード全開。ここからは、通路に並んだププやドリンクを手に、参加者全員でパーティタイムをエンジョイします。
通路の両脇に並んだ部屋では、ジャンルを問わず、ミニライブが行われていて、気に入った音楽を聴きながら食事を楽しむことができるのがポイント。さすが音楽祭ならではの演出! さらに、憧れのアーティストとすれ違うこともしばしば。これは絶対参加したいイベントとなりそうです。

必見ミニライブにゴスペラーズ登場!

 ミニライブをやっている部屋には自由に出入りすることができますが、23:00を過ぎたころから、なにやら1カ所に人が集まる気配…。この夜は、なんと日本から参加したゴスペラーズがミニライブを実施するとのことで、ファンも多数駆けつけていた様子です。
今回はファンクラブツアーでやってきたという彼らは、ファンとハワイの人たちに見事なアカペラ・コーラスを披露。しかも、バックで演奏をしていたのは、昨年の受賞キング、パリのグループ。彼らの出会いが、また新しい何かを生み出すのでしょうか…。

 

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 ゴスペラーズのメンバーは、「ハワイの空気感のようなものが大好きなので、またぜひここに戻ってきて歌いたい」と宣言。身近でハワイアン・ミュージックの息吹に触れて、新たな刺激を受けたようでした。

 こうして、4日間にわたるハワイ最大の音楽イベントは無事終了。音楽ファンはもちろん、ハワイアン・ミュージックにあまり詳しくない人でも、十分に楽しめる濃い内容となった「ナ・ホク・オ・ハワイ・ミュージック・フェスティバル」。来年はぜひ、あなたも参加してみませんか? ハワイアン・ミュージックという文化に触れ、ハワイがもっと好きになるはずです!

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※FMラジオJ-waveで放送中の「カラーズ・オブ・ハワイ」の内田佐知子さんのブログでも、アワードの様子や前夜祭、ゴスペラーズのライブなどが紹介されてます。リンクはこちら。 
 

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