※この記事は、2021年1月12日に取材・撮影し、1月27日に公開した内容です。

アロハ！ ユウリです。

100％コナコーヒーやアサイボウルなどが人気の「アイランド・ヴィンテージ・コーヒー」がプロデュースする「アイランド・ヴィンテージ・ワインバー」。2019年9月にロイヤル・ハワイアン・センターにオープンして以来、カジュアルな雰囲気の店内で様々なワインと食事が楽しめると評判です。

そんなアイランド・ヴィンテージ・ワインバーが、2020年のUSA Todayによる「アメリカ国内の新ベストレストラン・トップ10」で5位にランクイン！

今回は、ワイン・ディレクターを務めるマーク・カートランドさんにお話を伺いました。

カリフォルニア出身。ワインソムリエとして10年以上の経験を持ち、アイランド・ヴィンテージ・ワインバーでワイン・ディレクターとして活躍。2020年、ワインとワイン文化にフォーカスしたアメリカのライフスタイル誌「ワイン・スペクテーター」で「優れたワインセレクションを持つレストラン」としてアワードを受賞。

全米で5位という素晴らしい結果は、いつも支えてくださるお客さまのおかげ

───アロハ！マークさん。この度は「アメリカの新ベストレストラン」で5位の入賞、おめでとうございます！ 全米5位という素晴らしい結果ですが、どのようなお気持ちですか？

マークさん：ありがとうございます。全米で5位だと聞いたときは衝撃的でした。とても光栄に思っています。選定は3段階に分かれていて、まずは20店舗の候補がリストに挙がります。その候補に挙がったというだけでもうれしかったのですが、その後、オンラインの一般投票とUSA Todayのエキスパートパネルによる匿名来店調査を経て5位に入賞することができました。

───一般投票や審査員の匿名来店調査もあり、かなり厳しい選定方法だったんですね。何が全米5位という結果に繋がったと思いますか？

マークさん：アイランド・ヴィンテージ・ワインバーを応援してくださるお客様のおかげだと思っています。とてもありがたいことに、ハワイ滞在中に連日来店してくださる方や、週に2〜3回もお店に足を運んでくださる地元の方など、リピーターの方がとても多いんです。たくさんの方に愛されここまで来られたと感じています。

ココナッツグローブから風が吹き抜ける店内は居心地抜群

───居心地の良い店内で美味しいワインを飲みながら食事が楽しめるので、何度も訪れたくなるのも納得です。編集部内にもファンが多いんですよ。

マークさん：ありがとうございます。アイランド・ヴィンテージ・ワインバーにはクオリティの高い料理が豊富にそろっています。メニューを考案しているシェフのクリスティーンは、細部にまでこだわって味をとことん追求しています。私も新メニューの味見をするのですが、正直な感想で「美味しい、お店でも人気が出ると思う」と言っても、そこからさらに改良を加えるんです。

───ストイック！ アイランド・ヴィンテージ・ワインバーの美味しい料理はどれもシェフの試行錯誤の末に生まれたものだったんですね。

マークさん：そうですね。クリスティーンは周りの人の意見もよく聞き、アドバイスなどをしっかりと受け止めるんです。肉料理、シーフード料理、アジアやローカルのテイストを取り入れた料理、ヴィーガン向け料理など、偏りのない多彩なメニューが提供できるのも、クリスティーンがこのような柔軟性を持っているからこそ。ほかにもたくさんのワインバーへ足を運んできましたが、ここまで料理にこだわっている店は滅多にないです。

───移民が多く様々な食文化が交差するハワイには、いろんな食の好みを持つ人がいるのでメニューの幅広さは大事ですよね。

フレンドリーなスタッフのサービスで心地良く食事が楽しめる（新型コロナウイルス感染症拡大前に撮影）

美味しそうにワインを味わうお客さまの姿を見たい一心でワインを厳選

───質の高い料理ももちろんですが、今回の結果はマークさんによるワインのセレクションなしには叶わなかったと思います。USA Todayの新ベストレストラン5位だけでなく、ワインとワインの文化に関する情報を発信している「ワインスペクテーター」でも「優れたワインセレクションを持つレストラン」としてアワードを受賞されたと伺いました。おめでとうございます！

「優れたワインセレクションを持つレストラン」としてアワードを受賞

 
マークさん：ありがとうございます。美味しそうにワインを味わうお客さまの姿を見たい一心で、世界各国から様々なワインを集めてきたのでとてもうれしい気持ちでいっぱいです。

 
───ワインはどのように選んでいるんですか？

マークさん：食事に合わせやすい「フードフレンドリー」なワインをはじめ、オーガニック素材使用のワイン、環境に配慮した製造法で作られたワインなどを選んでいます。大きな有名ブランドのワインだけでなく、自ら足を運び関係を築いたワイナリーのワインといった、あまり市場に出ていないワインも取り入れています。

あとは、アジアのスパイスを使った料理も多いので、それに合うワインも。シェフのクリスティーンともよくコミュニケーションをとるようにしています。

世界各国から厳選したワインがずらり

 
───ほかではなかなか提供していないワインも味わえるなんて、ワイン好きにはたまらないですね。

マークさん：値段や産地なども様々。ずらりと並んだワインを見て「こんなワインもあるんだ！」とお客さまが喜んでいるのを見るのが本当にうれしくて…。ワインのセレクションに偏りが出ないよう、自分の好みではないワインも取り入れるようにしています。

アイランド・ヴィンテージ・ワインバーでは、ボトルでのオーダーはもちろん、ディスペンサーから飲みたい量だけグラスに注いで味わうのもOK。ワインのセレクションは定期的に変えているので、普段は飲まないようなワインを試したり冒険してみてほしいです。

ディスペンサーから飲みたい量だけ注げるので、いろいろなワインが味わえる

料理と一緒に味わってほしい！マークさんオススメのワイン3選

───新型コロナウイルスが収まり観光が気軽に楽しめるようになった時、日本から訪れる方にオススメしたいワインはありますか？

マークさん：国によってワインの好みが異なるんですが、日本の方が好まれるようなワインもそろえています。なかでもオススメの3種類のワインを、相性抜群の料理と一緒にご紹介しますね。

Casa Silva：$49／ボトル

産地：チリ
ブドウの種類：カルメネール
赤ワイン／ミディアムボディ

マークさん：自家製の和牛パテを挟んだ「和牛バーガー（$18.50）」にオススメなのがこちらのチリ産の赤ワイン。ほんのりスパイシーで素朴な味わいがお肉の風味を引き立てます。

Inama Vin Soave：$42／ボトル

産地：イタリア
ブドウの種類：ガルガーネガ
白ワイン／フルボディ

マークさん：イタリアから取り寄せている「ブラータチーズ（$24）」には、イタリア産の白ワイン、Inama Vin Soaveを合わせてみてください。塩気を感じる奥深い味わいが楽しめます。

Penner-Ash／$68

産地：アメリカ・オレゴン州
ブドウの種類：ヴィオニエ
白ワイン／フルボディ

マークさん：こちらはハワイのローカルフード、ポケが詰まった「ポケ弁当ボックス（$12）」。フローラルながらもコクのある白ワインと一緒に味わってみてください。

何度訪れても楽しめるワインセレクションを提供し、お客さまへ恩返しをしたい

───今度来店した時には、ぜひ料理と一緒にマークさんがオススメしてくれたワインを試してみたいです。今後の目標などはありますか？

マークさん：これからもっと頻繁にワインのセレクションに変化をつけていきたいと思っています。せっかく飲みたいワインを飲みたい量だけ注げるディスペンサーを取り入れているので、訪れるたびに楽しめるワインバーにしていきたいです。
ほかでは提供していないワインなどをたくさん取り入れ、何度来ても新たな発見ができるようなワインセレクションを提供することで、いつも支えてくださるお客さまへ恩返しをしたいですね。

───本日はいろいろとお話しいただき、ありがとうございました！

★インタビューを終えて…

お客さまに心に残る食体験を提供したいという思いを持ってワインを厳選し、「何度訪れても楽しめるレストラン」を目指すマークさん。
全米で新しくオープンしたレストランベスト10のうち5位に輝いたアイランド・ヴィンテージ・ワインバーの舞台裏を覗くことができ、私も刺激をもらいました。
また観光が気軽に楽しめるようになった時に、ぜひ足を運んで美味しい料理とワインを堪能してみてくださいね。