様々なジャンルで活躍するハワイのキーパーソンが語る、新たな試みや現在進行中のプロジェクトに対する思いや願い。彼らのチャレンジや経験談からあなたの人生をより豊かにするヒントが見つかるかも。

今回の「楽園の仕事人」は、楽天トラベル国際営業部ハワイ・ミクロネシア営業グループマネジャーとして、ハワイ・ミクロネシアエリアのホテルへの営業を総括しつつ、Rakuten Travel Hawaii, LLCのジェネラルマネージャーも務める吉田茜さんの登場です。

Akane Yosida
吉田 茜

2010年に楽天株式会社に入社。2011年に楽天トラベル配属後、国際営業部にて中国市場の流通総額を半年で獲得。2012年にハワイへ赴任し、マネージャーに就任。現在では、楽天トラベル国際営業部 ハワイ・ミクロネシア営業グループマネージャーとして、ハワイ・ミクロネシアエリアのホテルへの営業を総括しつつ、Rakuten Travel Hawaii, LLCのジェネラルマネジャーも務める。インスタグラムでもいろいろな情報を発信中。
（インスタグラムアカウント：akane_yosida）

航空券やホテルなど、目的に合わせて自由に旅をカスタマイズしたいという旅行者のニーズに応えるオンライン・トラベル・エージェンシー（OTA）の楽天トラベル。日本では誰でも知っているほど有名な旅行予約サービスだが、ハワイの旅行業界でその存在感を放ち始めたのはここ最近のこと。このハワイ市場での拡大に貢献したのが、楽天トラベルの最年少女性役員としても注目を集めている吉田茜さん。彼女が着任してから売り上げを以前の30倍までに伸ばしたというから驚きだ。

「こちらに赴任した当初は、ホテルの宿泊プランを作成することが主な仕事だったのですが、まだ楽天トラベルの認知度が今ほどではなかったので苦労しましたね。ホテルへ何度も足を運んで熱意を伝え、最初はあえて売れにくい客室を任せてもらって販売実績を作り、関係性を築いていきました」。

吉田さんは当時、空室を探すため、日が暮れてからワイキキビーチを歩き、電気の付いていない客室を見つけてはメモをしてどの客室なのか確認していたそう。売れにくい客室を売るために、その部屋の特徴がわかるような細かい情報を集め、写真もこまめにアップデートするなどオンラインならではのスピード感を生かしてウエブサイトの情報ページを充実させた。

また、ターゲットを絞って楽天が持っている膨大な顧客データベースとマッチングさせることで、売り上げが徐々に伸び始め、ホテルからも信頼されるように。「高い評価を得た宿泊施設を表彰する楽天トラベルアワードをハワイでも実施していますが、最初の頃は表彰式を開催してもなかなか参加してもらえなかったんです。でも去年はホテルの総支配人が全員参加してください、皆さんが集まってくれた姿を見た時、とても感動しました」と吉田さん。コツコツと積み上げてきた努力が報われた瞬間だ。

プライベートでは、ホテルに月1～2回宿泊し、ホテル内のレストランもすべて試すという研究熱心な吉田さん。実際に宿泊して体験することで新しい発見があり、情報のアップデートにも役立たせている。

新しいことも常にチェックし、一見別々のように見える情報の点と点を繋ぐことで新商品のアイディアが浮かぶことも。時代やトレンドに合わせた魅力的な商品開発は日頃から常に心がけている。

「2017年から、オプショナルツアーの取り扱いを開始しました。ハワイへ行くということが旅の目的ではなく、そこに経験を求めるお客様が増えてきたからです。その声に応えるべく、これからの目標はOTAからOEA（オンライン・エクスペリエンス・エージェンシー）へ。楽天トラベルはクライアントとお客様を結びつけるプラットフォームだと考えているので、ホテルやアクティビティ、パッケージツアーもこれまで以上に充実させ、どんどん旅をカスタマイズできるよう、バラエティ豊かな商品を提供していきたいです」。