ハワイ初の焼酎がノースショアで誕生!

ハワイ初の焼酎がノースショアで誕生!

ついに!ハワイで採れた紫芋を使ったハワイアン焼酎が完成!その名も「波花」。限定2500本のレア焼酎を、誕生秘話と一緒にご紹介!

公開日:2013.12.15

更新日:2017.06.14

編集部体験レポート

 アロハ! メグミです。
 ファーマーズ・マーケットをはじめ、いまハワイで人気を集めている地元産の食材や加工食品。そんなメイド・イン・ハワイの品が注目されるたび、ずっと疑問に思っていたのです。「なぜ、ハワイに焼酎がないのか?」。古くからハワイではタロイモが栽培されているのに、なぜタロイモ焼酎がないのだろう、作れば売れるんじゃないかなぁと、勝手なことを思っていたのですが、なんとハワイ初の焼酎ができたという噂をキャッチ! その蒸留所はノースショアのとある場所にあると聞きつけ、出かけてきました。

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 ハワイ初の焼酎の名は「波花」。今年10月にできたばかりの芋焼酎は、限定2500本。その誕生には、どんなストーリーが秘められているのでしょうか?

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 こちらが波花の生みの親、平田憲さん、由味子さんご夫妻です。ハワイで焼酎を作ろうと思ったきっかけを聞くと、「ハワイにタロイモがあるのに、なんで焼酎がないんだろうと思って」という憲さん。やっぱり私と同じ考えだったのだ!と興奮したのもつかの間、焼酎の誕生には、数々の苦難があったそうで…。ノースショアらしいレイドバックな雰囲気のおふたりですが、並大抵の情熱ではこの焼酎は生まれなかったことでしょう。

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 まず、平田さんご夫妻の焼酎作りは、鹿児島に移り住むことからスタートしました。芋焼酎の本場・鹿児島で、伝統的な手作り芋焼酎で知られる「万膳酒造」にて3年間、修行の日々を過ごした憲さん。「伝統の技なんて、普通はたった3年では教えてもらえいないですよね。でも師匠が、あなたももういい歳だし急がないとね、と言って応援してくれたんです。その時、もう40歳近かったので(笑)」。ノースショアの蒸留所で使われている樽や瓶などの道具は、すべて日本で長年使い込まれたものだそうで、師匠の応援が本物であることを物語っています。ところが、鹿児島での修行を終え、すぐにハワイで焼酎作りスタート!とはいかなかったようで…。「焼酎ができるまで、修行を含め9年かかりました」。

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 ハワイで場所を探し、ノースショアで土地を借りたものの、なんと施工業者との金銭トラブルが勃発。別の業者に頼む資金はなく、ならば自分たちでやるしかないと、土地の開墾から左官工事まで自分たちの手ですることに。上の写真は、当時の作業風景ですが、畑を耕しているのではありません。草ぼうぼうに荒れた土地を、つるはしでならしているのです。これだけでも果てしない作業ですが…。「この場所、電気も水道も通ってないってことに気づいたんですよ。じゃあ引けばいいだろうと思ったら、日本のように簡単にはできなくて、しばらくずっと電気も水もない生活でした」。

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 敷地の中にトレーラーハウスを置き、そこで寝泊まりしながらの作業が続いたとか。そんな中で出会ったのが、こちらのかわいい迷い犬。いまはイモと名付けられ、蒸留所の看板犬としてかわいがられています。また、イモと一緒に写っているのは100年以上も前から受け継がれている焼酎のカメ壷。師匠から譲り受け、日本から運び込んだのだそうです。

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 さて、蒸留所ができたら、いよいよ焼酎作りのスタートです。まずは麹作り。波花には、お米の中でも最高級品であるKoda Farmsの国宝ローズが使われています。「自分たちが食べているお米よりも、ずっと高い最高級品を使っていますよ」と笑う由味子さん。この麹の良し悪しが、焼酎の味を左右するため、妥協できないポイントなのだとか。

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 お米を蒸し、黒麹を入れて手でよくもみ込みます。温度と湿度を管理した麹室で48時間かけて米麹が出来あがります。

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 こちらは蒸した芋をつぶしたもの。試行錯誤の結果、タロイモではなくノースショア産のオキナワン・スイートポテト(紫芋)を使用することに。伝統のカメ壷に入れ、米麹を加えて発酵させます。かき混ぜたり、室温を調節しながら発酵を進め、2週間ほどで焼酎の元となる「もろみ」が完成。

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 紫色のドロッとしたもろみを蒸留すると、クリアな液体がポタリポタリとカメ壷に落ちてきます。こうして出来た焼酎はタンクで6カ月熟成した後、アルコール度数を一定(30度)になるよう調整し、ボトルに注がれ、ラベルを貼って完成です! これらの一連の作業のすべてをたったふたりで、ひとつひとつ手作業で行っているというから驚きです。なお、日本の多くの焼酎はろ過作業を行いますが、こちらは無ろ過焼酎となっています。

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 ノースショアの土壌が育てる良質のオキナワン・スイートポテトとハワイの美味しいお水、そして何より平田さんご夫妻の情熱と愛情によって、格別の味わいに仕上がったハワイアン焼酎・波花。口に含んだ瞬間に広がる幾重もの香り、爽やかでいて濃厚な独特の旨味は、「フルーティ」という常套句では言い表せないオリジナルな味わい。この仕上がりには、日本から駆けつけた師匠も太鼓判を押してくれたそうです。「日本の伝統手法で作っているのに、日本とは違う味になっているのが面白いですよね。師匠も、これはハワイの焼酎だねと言ってくださいました」。

 波花は、現在、ホノルルのいくつかのレストランで味わえるほか、ノースショアの蒸留所にて直接購入することができます。蒸留所にて直接購入をする場合は、メール(kaloimo@gmail.com)まで事前にご連絡を。現在、新しい焼酎を仕込み中だそうで、こちらもどんな味わいになるのか、仕上がりが待ち遠しいですね!

ハワイアン焼酎カンパニー
Hawaiian Shochu Company

[メール] kaloimo@gmail.com
[ブログ] http://kaloimo.exblog.jp

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