全米最大規模の航空会社であるユナイテッド航空が、ハワイアン航空とアラスカ航空の合併案に懸念を表明したことが明らかになった。
ユナイテッド航空は最大かつもっとも高額な航空機をハワイ便に投入。また、同社の利用者はハワイアン航空を利用して島間を移動した場合でも特典マイルを獲得できるほか、同社のウエブサイトではハワイアン航空が運航する乗継便を利用したアメリカ本土初の便を販売するなど、ハワイで多くのビジネスを行なっており、ハワイアン航空との既存の契約がアラスカ航空との合併によってどうなるかを懸念しているとしている。
今回、ユナイテッド航空がハワイアン航空とアラスカ航空の合併案に対して懸念を表明したことに関し、専門家のひとりは「ユナイテッド航空がハワイ州で長い歴史を持っていることを考えると、ビジネスへの影響に関する懸念は当然で、今後、ユナイテッド航空だけでなく、サウスウエスト航空なども合併に関して懸念を表明するでしょう」とコメント。将来的に2社の合併は当局によって承認されるとの見方を示しつつ、運輸省が合併案に対する他航空会社からの懸念事項に対処するため、おそらく合併が実現する時期が遅れるだろうとしている。
なお、ハワイアン航空とアラスカ航空の合併案は、ハワイ州知事、司法長官、副知事を含む州当局者から強力な支持を得ており、ハワイ州のグリーン州知事は「2つの航空会社が合併することで、ハワイアン航空の利用者はより大きな航空会社の一員とって多くのリソースを確保することになります。また、合併によって住民の選択肢が増え、競争を強化することで、より強力な会社が誕生することになります」とする書簡を当局に送付している。
参考:ハワイ・ニュース・ナウ