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オアフ島の秘境!?バス釣りガイドの名人に出会う

オアフ島の秘境!?バス釣りガイドの名人に出会う

世界でも珍しいピーコックバスが釣れる、マニアにはたまらない別世界! そこで20年近くもバス釣りを案内している日本人のプロフェッショナルに会いに行きました。

2018.01.22

特別企画&レポート

シュッ、チチチチチチ……

シュッ、チチチチチチ……

シュッ……



アロハ! ヨリエです。

ここは、オアフ島ワヒアワにある「ウィルソン湖」と呼ばれる貯水湖。知る人ぞ知るバス釣りのメッカです。アマゾン流域やマイアミ南部のごく限られた環境にしか生息しない「バタフライピーコックバス(以下ピーコックバス)」という珍しい種類と出会うことができます。

ルアーが放たれ、リールを巻く音が響く静かな湖。自分たちが乗る一艘のボート以外に動くものは、魚と鳥と、そよ風に揺れる木々と。オアフ島の真ん中に、まるでアマゾンの秘境のような場所があるなんて。



その静かな秘境では、時にこんな大者との出会いもあるというから驚きです。


▲ピーコックバス。以前ウィルソン湖で釣れた大きいサイズ


世界でも珍しいこの湖は、ロコが集まる秘密のバス釣りポイント……と思いきや、地元の釣り人すらめったに足を踏み入れません。ハワイではやはり海釣りがメジャー。

しかし、この場所で20年近く、ほぼ毎日バス釣りに携わる唯一の日本人がいます。

バス釣りガイドの千野豊さんです。

彼を訪ね、生まれて初めてバス釣りを経験してきました。


千野さんのツアーは、日本から来るバス釣り好きの旅行者に大変人気で、連日予約でいっぱいなのだそう。このようなニッチな世界があるとは、知らなかった!

知らなかったのは人気のツアーがある、ということだけでなく、そこで見る景色、独特なバス釣りの楽しさ、そして千野さんという貴重な人物も。

初心者ににとってバス釣りは敷居が高いと思っていましたが、千野さんのバス釣りガイドツアーは全然そんなことはなくて。マニアでも初心者でも、それぞれ一緒に楽しめます。

バス釣りが趣味の旦那さんから「釣りをしたことのない妻も一緒にツアーに参加してもいいですか?」という質問が多いそうなのですが、まったく問題ないですよ。ガイドのプロフェッショナルがすべてサポートしてくれるので、初心者なら「竿を振って釣る」という美味しいところだけ楽しめばよし。



心地よい陽が射す絶好の撮影日和に喜んでいると、「曇の方がいいんですけどね」と千野さん。



快晴のこんな日は、水面に反射した世界があまりにも美しいのだけれど。水面下で暮らすピーコックバスたちは、そんなキラキラした世界より、薄暗い陰にいる方が心地いいみたいです。

比較的水温の高い浅場で、倒木や草の陰などに潜みながら捕食するのが彼らの日常。

その日常が、天候や時間による水温や気圧の変化に応じて変わります。逆に言うと、変化することは変わらない。人間と違って本音と建前みたいなものはないし、分かりやすいですよね。

「魚の習性は何年も変わりません。正確にルアーを通す、それだけです。」


シンプルですが、それが難しく、それが面白いのだろうな。

ここでピーコックバスを釣るためには、魚の生態はもちろん、彼らの住む環境を理解することが不可欠になります。晴れ、曇、雨、時間、魚の産卵時期やその時期の特徴、あらゆる状況で、この環境がどう変化するのか。約20年間毎日ひたすらそれと向き合い、誰よりもこの湖を知り尽くす千野さん。大のバス釣り好きである彼自身がガイド役に徹するツアーは、バス釣り上級者も満足しないわけがありませんよね。常に変化するピーコックバスの居場所を瞬時に見極め、巧みにボートを操ります。

私たちと会話をしている間にも耳を澄まし、「ポチャン」と魚が跳ねる音の種類を聞き分け、水紋を見て、水面ギリギリを飛ぶ鳥の行方をも見定め、五感をフルに使ってポイントを読む姿は、職人のよう。水面下の根の形や周辺の深さ、沈んでいる石など、すべて千野さんが透視している気がしてなりません。引っかかっているゴミのひとつまで把握し、計算しているのかも……



「昔はもっといたんですよ。」

湖を囲む土の壁にポツポツと穴が見えますが、昔はその上まで水位があり、魚が穴を開けて住んでいたそう。

ウィルソン湖は、1906年に砂糖工場「ワイアルア・シュガー・ミル」が使用するサトウキビ畑の灌漑用に造られた人工湖。その約90年後に砂糖工場はクローズしました。サトウキビ産業で栄えた昔とは違い、現在は小規模農家の灌漑用に使われています。ボートの上でそんな話を千野さんが教えてくれて、ハワイの歴史に想像を膨らませました。

なんだか、スーッと癒されるこの場所。

かつては王族だけが立ち入りを許されたという神聖なスポット「クカニロコ」があるのもここ、ワヒアワなんですよね。ずっと昔から大事にされてきたこの土地には、何か不思議なチカラがあるのでしょうか。

ボートで風を切っていると、ふと、いい香りがするんですよ。気のせいかな、と思ったのですが、繰り返しいい香りが漂ってくる。これは……ハワイの王族によるスピリチュアル的なもの……? ではなく、自然によるものでした。

「あれは、ユーカリの木」と、千野さん。

なるほど! アロマオイルで馴染みのあるユーカリが湖を囲むように立っています。だからこの香りなのか。嗅覚に神経を集中し、キラキラと水面を反射する橋の底を見つめながら感動する私。



ハワイで感じる新しい世界にジーンと胸がいっぱいに。

千野さんいわく、これはオーストラリアンユーカリで、蚊が嫌う香りを発しているそう。そういえば、こういう湿った場所にいそうな蚊を一匹も見かけませんでした。

とにかく何でも知っている、という印象の千野さん。

後から知ったのですが、千野さんは、日本大学農獣医学部(現、生物資源科学部)で学士号を取得しています。カリフォルニアを経てハワイに移住し、旅行会社に7年勤務した後、脱サラしてアウトドア・クエスト・ハワイを立ち上げました。バス釣りが好き過ぎてビジネスにしたというのは、20年経つと、こうも極められるものなのか、と。それにしても千野さんの「バス釣りガイド力」は、ガイドの域を超えているような……

ちなみに千野さん、グラフィックデザイナーでもあります。え? と思いますよね。バス釣りのプロフェッショナルだと思ったら、それだけじゃありませんでした。

釣りのほか、サーフィンやハイキングも好きで、ハワイの自然にインスパイアされたグラフィックデザインも手がけています。「WIMINI HAWAII」というハワイのTシャツ・ブランドはご存知ですか? これも千野さんが夫婦で経営する会社で、こちらも人気上昇中。

「好き」を極めるって、本当にスゴイ。

千野さんに会った後にこのブランドのデザインを見ると、彼の人柄やライフスタイル感が伝わります。それをひけらかさないところも、なんだか魅力的で。

千野さんが案内するバス釣りも、どこか「おしゃれ」なんですよね。

バス釣りって、男っぽい趣味というか、どろどろになってちょっと生臭かったりもするのかな? というイメージもあったのですが、ここで体験して感じたものはちょっと違いました。



美しい景色の中にただ身をおいて、五感が研ぎ澄まされるような、そんな感覚。

ハワイでのバス釣りとは、休憩すらワクワクするものなんですね。

また行きたいな。そしてまた、千野さんの話を聞きたいです。

 


こんなに素敵なツアーなのですが、予約を「あまり増やしたくない」そうです(笑)。でも、もしかしたらチャンスがあるので、お問い合わせしてみてください!

千野さんが書いている「ヒネクレおやじのヒネクレブログ」や、ホームページに散りばめられたハワイのバス釣りに関する詳細が面白いので、ぜひそちらをくまなく読んでから、お願いします。

ホームページによると、「2017年12月までに捕獲したピーコックバス 17,326尾」。

数もすごいけれど、数えている千野さんもすごいですよね(笑)。


バス釣りガイドサービス
■半日(3.5時間)
[時間] 7:30〜11:00
[料金] 送迎付き:1 艇につき、 1 人/ $280、2 人/ $320、送迎なし:1 艇につき、 1人でも2人でも$280

■1日(6.5時間)
[時間] 7:30〜14:00
[料金] 送迎なし:1 艇につき、 1人でも2人でも$360
※1日コースは送迎なし


この記事を書いた人

渡辺愛恵(ヨリエ)

秋田県出身、ボルチモア経由のハワイ在住10年め。キャンプと朝とコーヒーが好き。

アロハストリートのインスタグラムに(ヨリエ)でポストしています:@alohastreetcom_hawaii

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