第61回 毎夕、近衛兵交代式が楽しめる「キングスビレッジ」
ワイキキのハイアットリージェンシーホテルの山側にあるキングスビレッジ・ショッピングセンターは、1972年にオープンした。
3階建て、白と青のヨーロッパ風建築のショッピングセンターは、時計台を中心に回廊式に店が並び、店を見ながら階段を使わずに3階まで行けるユニークな造りになっている。入口には、2メートル程の衛兵(キングスガード)の人形があり、ブティックやレストランなど、50店舗以上が入居している。
観光客で賑わうキングスビレッジの一番の目玉は、毎日午後6時から行われる近衛兵交代式。この近衛兵交代式は、かつてイオラニ宮殿で行われていた近衛兵交代式を模したもの。
メリーモナークという愛称で知られたカラカウア王は、ハワイの近代化を目指し、イギリス王室を見本にして、19世紀後半、イオラニ宮殿を建設した。
イオラニ宮殿建設後、王が直々に選んだ50名よりなる近衛兵隊を設け、王や女王、イオラニ宮殿の警備に当らせると共に、イギリスの近衛兵交代式を模した儀式を行っていたが、ハワイ王国が終焉したのを機に近衛兵隊も解散された。
キングスビレッジ・ショッピングセンターのオープンを機に、かつての近衛兵隊を復活させて来訪者に披露することが決まり、現在の近衛兵隊が生まれた。以来、毎夕、正門前で近衛兵交代式が披露されている。
1997年、近衛兵の16個のヘルメットが盗まれたことがある。数日後、ヘルメットの入った2つの箱がセントルイスハイツで見つかり、係員が受取りに行くと、箱には盗まれた16個のヘルメットに加え、1972年頃の初代近衛兵隊のヘルメット1個が入っていたという。
キングスビレッジの1階には、近衛兵博物館(入場無料)があり、かつてのイオラニ宮殿の近衛兵隊の写真やユニフォーム、ライフル、刀、旗などが展示されている。