第50回 ユタ州以外で最も古いライエの「モルモン教会」
ライエにあるモルモン教会は、1915年6月1日に設立された。
モルモン教というのは、末日聖徒イエス・キリスト教会の俗称で、1830年ジョセフ・スミスが創始した。彼はイリノイ州で暗殺され、多くの信者はブリガム・ヤングを二代目の指導者として支持し、モルモン開拓者として迫害の恐れのないソルトレイクシティを建設し、そこが後にユタ州となった。
ライエ・ハワイ教会は、現在運営しているモルモン教会の中で五番目に古く、ユタ州以外に建設されたモルモン教会では一番古い。
現在、ライエ・ハワイ教会のある場所の一帯は、かつては広大なサトウキビ畑で、1865年に砂糖耕地の一部、11エーカーをモルモン教会が購入した。
ライエ・ハワイ教会は、南米の古代文明の遺跡や教典に記されたソロモン神殿を元にしてデザインされた。建築資材は、出来るだけハワイのものを使う方針を打ち出し、溶岩を砕いたものや、珊瑚礁などが多く使われた。
ライエ・ハワイ教会は、輝く白壁と、ギリシャ十字を元にした庭園や池の前庭が特長。教会の四方にある帯状の装飾は、神と人間の関係を表し、北側の装飾は、モルモン教の教典を表している。西側の装飾は旧約聖書、南側の装飾は新約聖書を表し、東側の装飾はモルモン教会を表している。
教会を建設中、建設に必要な材木が足りなくなった。当時ハワイでは、材木は貴重な資材で品薄だったが、ある船が近海で座礁し、荷の材木を下ろさなくてはいけなくなった。信者や建設業者などが、ボランティアとして材木を船から下ろすのを手伝い、教会は、船の好意で材木をもらえることになった。不思議なことに、船から下ろした材木は、教会を完成させるのに丁度必要な量だけあったという。
ライエ・ハワイ教会には、隣接してモルモン教会が運営するブリガム・ヤング大学ハワイ校がある。
西川幸夫 プロフィール
1939年生まれ、1961~1994年、新日本製鉄に勤務。北九州や欧州の風景をスケッチ・淡彩画で製作。
北九州でスケッチ・淡彩画教室「四季彩」を主宰。郵便局の官製はがき9シリーズでもおなじみ。他に「ふるさと12景」のカレンダー画をはじめ、書籍の表紙画や挿絵を手がけその仕事は広範囲にわたる。
現在、山口新聞に「長門101景」、ハワイのローカル情報誌イースト・ウェストジャーナルに「ホノルル点描101景」、佐賀市「市報さが」に[思いでの風景]を連載中。
著書に画集「北九州101景」、画集「寅さんが旅した風景」、画集「延岡やすらぎ101景」がある。
2008年6月出版予定の画集「新北九州101景」、2009年秋出版予定の松本清張生誕100年祭 画集「清張紀行101景」(仮称)を目指し取組み中。