第48回 火山をイメージしたデザインの「ハワイ州庁舎」
イオラニ宮殿の山側、ベレタニア通りとパンチボウル通りの角にあるハワイ州庁舎は、1969年3月15日に建設された。
ハワイは、1959年8月21日にアメリカの第50番目の州になり、州議会が発足したが、現ハワイ州庁舎が建設されるまでは、隣のイオラニ宮殿で議会が行われていた。
イオラニ宮殿は、デイビット・カラカウア王により1882年にハワイ王国庁舎として建設され、その後、王国が廃されて暫定政府庁舎となり、ハワイ共和国政府庁舎、統治領政府庁舎を経て、現ハワイ州庁舎が建設されるまで、ハワイ州庁舎となっていた。
ハワイは、アメリカで唯一、島の州であるため、海に囲まれたハワイを象徴するように、州庁舎は、プールの上に火山をイメージした斬新で広々としたオープンエアーの5階建ての建物がデザインされた。
建物の外側の巨大な柱は、ハワイのあちこちで見られるヤシの木を象徴し、正面から見ると八本ある。またその上部にある柱が八本ごとに区切られているのは、ハワイのニイハウ島、カウアイ島、オアフ島、モロカイ島、ラナイ島、マウイ島、カホオラヴェ島、ハワイ島の八島を象徴している。
州庁舎の両正面には、大きな州章が飾られている。州章には、ハワイが州になった年の1959年、カメハメハ大王、自由の女神、州のハワイ語のモットーの〈ウア・マウ・ケ・エア・オ・カ・アイナ・イ・カ・ポノ〉(土地の生命は、正しいものに永遠に宿る)があしらわれている。
ハワイ州庁舎には、25議席よりなるハワイ上院議会室、51議席よりなるハワイ下院議会室、州知事室、副知事室などがある。上院、下院とも、議会室は火山をイメージしたデザインになっており、上院議会室には、ハワイの土を象徴する赤茶色を基調にしたタペストリーが飾られ、下院議会室には、ハワイの海や空をイメージしたタペストリーが飾られている。
州庁舎の1階正面には、デミアン神父の銅像がある。デミアン神父は、かつてモロカイ島カラウパパにあったハンセン病療養施設にいた患者の精神的支えとなり、自身もハンセン病にかかり49才で没するまでの16年間、献身的に患者に尽力したことで知られる。
西川幸夫 プロフィール
1939年生まれ、1961~1994年、新日本製鉄に勤務。北九州や欧州の風景をスケッチ・淡彩画で製作。
北九州でスケッチ・淡彩画教室「四季彩」を主宰。郵便局の官製はがき9シリーズでもおなじみ。他に「ふるさと12景」のカレンダー画をはじめ、書籍の表紙画や挿絵を手がけその仕事は広範囲にわたる。
現在、山口新聞に「長門101景」、ハワイのローカル情報誌イースト・ウェストジャーナルに「ホノルル点描101景」、佐賀市「市報さが」に[思いでの風景]を連載中。
著書に画集「北九州101景」、画集「寅さんが旅した風景」、画集「延岡やすらぎ101景」がある。
2008年6月出版予定の画集「新北九州101景」、2009年秋出版予定の松本清張生誕100年祭 画集「清張紀行101景」(仮称)を目指し取組み中。