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第29回 ミッション・ハウス博物館

2008年04月07日 | アート オアフ島 ハワイで暮らす 

「ホノルル点描」画:西川幸夫 文章:イースト・ウエスト・ジャーナル永井雄治、榊原百合惠

第29回 ハワイ最古の木造建築「ミッション・ハウス博物館」

sketch.jpg
 ホノルル最古のイギリス国教会「カワイハオ教会」の隣にあるミッション・ハウスの歴史は、1820年にさかのぼる。 ミッション・ハウス(宣教師団の家)という名が示すように、この場所は、アメリカ東部から来た最初のプロテスタント宣教師が生活していた場所である。

 宣教師団は、建築資材をボストンから南米最南端のホーン岬経由で輸送し、医者や印刷師を含む宣教師一団の住宅や作業所をこの地に建てた。 ニューイングランド地方特有の、雪落しがしやすい急勾配の三角屋根に、防寒を考慮した小さい窓の建築で、ハワイには不釣り合いだったが、これがハワイ最初の木造住宅となった。

 宣教師団は、隣のカワイハオ教会の設計デザインをし、ハワイの人たちと共に壁材に珊瑚礁を用いた教会を1942年に完成した。 敷地内には、ハワイ初の印刷所もあり、ハワイ語や英語で聖書に関する小冊子や案内などが刷られた。 この地に建てられた住宅や作業所、倉庫を保存し、一般に公開することを目的として、1920年にこの一角をミッション・ハウス博物館としてオープンした。

 博物館には、宣教師たちが造ったり、寄贈された家具や調度品、道具や日用品など、約三千点が保管され、当時の生活が偲べるように展示されている。 玄関から 一歩家の中に入ると、タイムマシンに乗って十九世紀のハワイの家に迷い込んだような感じがし、居間、台所、書斎、寝室などを巡りながら、当時の生活を垣間見ることが出来る。 また、作業所の一室には、当時使われていた印刷機の複製が置かれている。

 館内の図書館には、19世紀に書かれた手紙、日記、手記、古書など、約12,000点の蔵書があり、予約をすれば一般の人でも見ることが出来る。 宣教師の妻た ちは、パッチワークの作り方を人々に教えていたが、それが後に、ハワイ独自のパッチワーク手法、ハワイアンキルトを生み出すきっかけとなった。 ハワイアンキルト発祥の地にちなみ、ギャラリーでは、宣教師時代から現代にいたるハワイ アンキルトや版画などの展覧会が随時開催されている。

 また、売店では、キルト素材や書籍、絵葉書、ハワイ製品なども販売されている。ミッション・ハウス博物館は、火曜日から土曜日の午前十時から午後四時まで開館。 水曜日の午前十一時と午後二時半、金曜日の午後二時半には日本語によるガイドツアーが行われている。

西川幸夫 プロフィール

1939年生まれ、1961~1994年、新日本製鉄に勤務。北九州や欧州の風景をスケッチ・淡彩画で製作。
北九州でスケッチ・淡彩画教室「四季彩」を主宰。郵便局の官製はがき9シリーズでもおなじみ。他に「ふるさと12景」のカレンダー画をはじめ、書籍の表紙画や挿絵を手がけその仕事は広範囲にわたる。
現在、山口新聞に「長門101景」、ハワイのローカル情報誌イースト・ウェストジャーナルに「ホノルル点描101景」、佐賀市「市報さが」に[思いでの風景]を連載中。
著書に画集「北九州101景」、画集「寅さんが旅した風景」、画集「延岡やすらぎ101景」がある。
2008年6月出版予定の画集「新北九州101景」、2009年秋出版予定の松本清張生誕100年祭 画集「清張紀行101景」(仮称)を目指し取組み中。