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ハワイアン・カルチャー「プレートランチ」

2006年11月01日 | 2006年夏号 カルチャー 


ハワイアン・カルチャーを探る
「プレートランチ」
お皿の上にハワイの食文化が見えてくる!
ユニークな多人種文化の歴史と融合をおいしく、楽しく、盛り合わせたのが、
ハワイ名物のプレートランチ!

人と文化の融合を盛り合わせ!

▲ハワイアン・プレート。定番! ロミ・サーモンと、カルア・ピッグ、ラウラウのセット。
 ハワイで生まれた独特の食のスタイルであり、ハワイB級グルメの代表でもあるプレートランチ。このハワイアン・スタイルのお弁当、強気のボリュームと控えめな価格は庶民の味方なのである。
 プレートランチは、世界各国からハワイに移り住んできた移民たちの食文化の融合から生まれたもの。アメリカには、ハワイのほかにも、ニューヨークのように人口の4割が移民という州もあるが、ハワイに根付いた多人種文化とは大きく異なる。
 たとえば現在のニューヨークには160カ国以上の人種と、100以上の言語が共存しているが、ハワイのように人種や文化をブレンドして、独自のユニークなライフスタイルを生み出しているわけではないのだ。
 その昔、ハワイのプランテーション農園で働く移民たちは、自らのアイデンティティと祖国の伝統を守りながらも、それぞれの食や風習を大らかに分かち合い、受け入れていった。共通語はお互いに誰もが苦手な英語しかなかったことから、文法も単語も独特のピジン・イングリッシュが生まれ、今でもローカル同士は好んでピジン・イングリッシュを使う。農園の昼時、移民労働者たちはつたないピジン・イングリッシュで語り合いながら、お互いに持ち寄った手製弁当のオカズを交換しあった。プレートランチはそうした人間同士のふれあいと助け合いから生まれたものだとも言われている。
▲チャイニーズ・プレート。真っ赤なソースがクセになる、スイート・サワー・ポーク。 ▲オカズヤ。日本のなつかしいお惣菜が単品で買える「オカズヤ」のプレート。コンビネーションは自由自在。 ▲フィリピン・プレート。ポークアドボとフィリピン式ビーフンのパンシット。

人の集まるところにはプレートランチ!
 プレートランチのベーシックは、ごはん2盛りと副菜のマカロニサラダ1盛り、そしてインターナショナルなオカズが組み合わされる。誰がどこでいつ始めたのかはわからないが、プレートランチのごはんとマカロニサラダはアイスクリーム用のスクーパーで盛り付けられるのがお約束。見事にコロンと丸い山に作られるごはんとマカロニサラダは、ハワイの「名山」とでも呼んでしまいたいほどの絶景である。アイスクリーム用のスクーパーでごはんを盛ってしまおうという発想は、多人種文化ゆえの柔軟な発想を持ったハワイならではだろう。
 そしてオカズの種類は、無限大! チキンカツやテリヤキなどの日本風のものから、韓国や中国の家庭料理、アジア料理、ポリネシアの伝統料理、スタンダードなアメリカ料理まで、世界各国のお惣菜が、ごはんとマカロニサラダの名山の横に華を添える…と言っても、膨大な量のオカズが名山を豪快に覆い尽くしていることの方が多い。
 ビジネス街、ショッピングモール、住宅地の商店街には必ず、プレートランチを売る専門店やランチワゴンがある。人の集まるところにはおいしいプレートランチがある。それはプランテーション時代のランチタイムから現在まで変わることなく続く、ハワイの魅力なのである。
▲ベトナミーズ・プレート。ベトナム風冷麺は野菜と甘酸っぱいソースで食べるヘルシー系。 ▲コリアン・プレート。BBQチキンとビーフのコンビネーションは、たっぷりの野菜と一緒に。 ▲ローカル風ミックス・プレート。テリヤキ・ビーフ、チキン・カツ、マヒマヒ・フライの豪華版。
※アロハストリート2006年夏号に掲載した記事です。 定期購読はこちら

公開日:2006年 11月 1日