スポーツをテレビで見る習慣もなくなって久しい私ですが、日曜の大阪国際女子マラソンは、北京オリンピック出場者選考という話題もあったので、どっぷりと拝見しました。途中まで颯爽と飛び出していた1万メートルのスター、福士選手。すごいなあ、かっこいいなあ、と思っていたら、途中でクラッシュ&失速。顔が見る見る内にこわばってきて身体からエネルギーが枯渇してしまったのが誰の目にも明かでした。レベルはまったく違いますけど、このあいだの自分のホノルル・マラソンのことを思い出して、ドキドキしてきました。
でも彼女は途中で一度も止まらなかったし、歩かなかったですね。3回くらい足の力がなくなって倒れてしまいましたが、それでも笑みすら浮かべながら立ち上がって、最後までフラフラの状態でゴールしました。20キロのタイムトライアルを朝と夜の二回やったこともあるというのに、一度に40キロを走る、と言うことは、やっぱり違うのですね。感動のゴールを見ながら、思わず涙がこみあげてきました。
普通、そういうレースを見せてしまうと、以後の選考にも差し障りがあるからか、スター選手は途中棄権するのが常。そこまで追い込んで、追い込んで、とにかくゴールにこだわった彼女は、初マラソンで貴重な体験をすることになりましたね。一度も42.195キロを走ったことのない人ではなく、あんなになりながらも走り通した、ということが絶対にプラスになるはずです。
つらいマラソンをやって一番の学びは、とにかく足を前に進めてさえいれば、いつかちゃんとゴールできるということを身体で覚えられること。そしてゴールさえしてしまうと、あのつらさって何だったの?というくらい、結構、あっけらかんとしてしまう、ということ。人間、とても強いものなのだな、一時のつらさで、投げしまってはいけないのだな、と分かるのは、なかなか良い経験です。
福士さんも、一度、ああやって追い込んだ経験が身体の中に刻み込まれて、次のマラソンでは快走できることでしょう。すばらしいスピードで楽しそうに走っていた福士選手のようになりたい、と夢見ながら、時差ぼけの身体にむち打って、早朝ジョギングに出てまいります。