連載コラムでおなじみのアン先生が9月に新刊を発表! 花とキルトをテーマに、ハワイの自然あふれる場所をたっぷりと紹介しています。インタビューでは、今後の豊富などもうかがいました!
プロフィール
藤原小百合(アン)
オハイオ州の高校在学中にアメリカンパッチワークと出合う。その後、マウイ島のホテル「ハナ・マウイ」でハワイアンキルトとの衝撃的な出合いを経験。ハワイアンキルトの伝承者から、技術、伝統、歴史、ハワイ女性のライフスタイルを学び、地元で認められるキルターとして、ハワイアンスピリットを伝えている。アロハストリートでは、「
アン先生のハワイアンキルト」を連載中。
ホームページはこちら。

「ハワイ、花とキルトの散歩道」ダイヤモンド社刊 定価1500円
編集長:
いつもすてきな連載をありがとうございます。もうずいぶん長いこと、続いていますよね。
アン藤原(以下、アン):
本当にそうですね。テーマを決めて、毎月一編ずつ仕上げていくのは、意外とたいへんなのですが(笑)、何とか続けてくることができました。
編集長:
ほかでは読むことができないテーマ性があって、単なるキルトのテクニックものではないところがユニークですよね。
アン:
テクニック本はたくさんあるのと、やはり自分で時間をかけて身体で覚えていくものでもあると思いますから、私はテクニックの向こうにある、ハワイアンキルトの広がりや可能性についても感じていただきたいと常々、願っているんです。
編集長:
ということで、今回の本ですが、これもキルトのテクニック本とはまったく異なる内容で、すごく新鮮です。
アン:
はい。今回はキルトの本、というよりも、キルトのモチーフとして重要な意味を持つハワイの植物や花にフォーカスしてみたんですね。パンの木とかクラウン・フラワー、オヒア・レフアなど、キルトの定番みたいな植物がありますが、皆さん、ハワイにいらしてもどこでその実物を見ることができるのか、なかなか分からない。私がハワイで行っているレッスンの場でも、質問されることがとても多いんです。
編集長:
なるほど。名前は聞いたことあっても、実物は見たことがない、ということも多いでしょうね。
アン:
ハワイアンキルトを作る上では、やはりハワイの自然や歴史、伝統文化を知っていることはとても重要な意味を持つんですね。キルトに使われる植物をどこでご覧いただけるのか、そして大切な文化や歴史をどこで学んだり、感じたりすることができるのかを紹介したいな、というところから、今回は本のテーマを考えてみました。
編集長:
今までにはない新しい形のガイド本、という印象です。
アン:
そうですね。キルトはやはり真ん中にある大きなテーマではあるのですが、それに結びつけて、私が大好きな、おすすめの植物園やミュージアム、ビーチ、トレッキングコースなどの詳細や行き方、楽しみ方をまとめました。私自身、キルトをやるようになって、五感で自然を感じられるような場所に行くことが大好きになりました。キルトのデザインのインスピレーションも、もちろんそういう場所で湧いてきます。
編集長:
それぞれの植物の紹介がキルトのデザイン画と一緒になっているので、今まで何となく見ていたクッションなども、ああ、この花がモチーフなんだと具体的にイメージしやすくなりました。
アン:
実際のデザインパターンは、キルターが自由にイメージすれば良いので、人それぞれ異なるものなのですが、基本はやはりモチーフとなった花がきちんと描かれているかどうかなので、キルトショップなどに並んでいる作品を新鮮な目でご覧いただけるようになれば私もうれしいです。
編集長:
内容も写真も豊富ですが、とてもコンパクトな本ですよね。
アン:
やはり旅に持ってきていただいて、実際に使い込んでいただきたいなと思ったので、小さくて持ち運びやすいサイズ、というのをマストに考えました。
編集長:
キルトをやっている姿は何となく内職的なイメージなのですけど(笑)、実は自然と一体化したアウトドア系の部分も多いんですね?
アン:
(笑)人それぞれかもしれませんが、私はやはりハワイの風、山や木々の色、波の音とかを感じることがとても大事だと思っています。それにキルトを始めると、自然と「これってどんな花?」とか、関心が湧いてくるんですよね。キルトを入口にして、ハワイや自然について、どんどん興味を持っていただけると、さらにうれしいですね。
編集長:
アン先生のオリジナル・デザインには、必ず隠されたシンボルがありますよね。
アン:
はい。ハートのマークですね。私のキルトはやはり「愛」がテーマなので、ハートを選んでいます。キルターは、それぞれに自分独自のシンボルを考えていて、デザインパターンの中に織り込んでいるのです。贈る相手のことや、飾られる場所のことを思いながら、ひと針、ひと針、ちくちくと長い時間をかけて縫い上げる作品ですので、マナ(魂)も縫い込まれていきます。どんな気持ちで作るかが、自然とできあがった作品の中に託されていくんですね。
編集長:
デザインはそれぞれのキルター固有のものなので、簡単にコピーしたりしてはいけないんですよね。
アン:
デザインには知的所有権がありますので、それだけは絶対にしないように、私のレッスンでも皆さんにお話ししています。パターン集などが廉価で手に入りますので、まずはそれをお使いになって、熟練してきたら自分独自のパターンづくりにも挑戦してみると楽しみも広がっていくと思いますよ。
編集長:
最近は、レッスンにも男性がいらっしゃることが多いとか。
アン:
奥様に連れられて、というケースも多いですが、とても楽しんでいただいています。じっくりと針を進めていく静かな時間を過ごすことで、リラックス効果も絶大なんです。日頃、忙しくされている方にこそ、おすすめしたいアクティビティですね。
編集長:
近々、アロハストリートからもアン先生のレッスンが申し込めるようになりますので、ハワイアンキルトの世界がより身近になっていただけるかと思います。さて最後に、年に数回、日本でもレッスンツアーを展開しているアン先生ですが、次に実現したい夢は何でしょう?
アン:
最近、私のウエブサイトを通じて、アメリカ本土の方がレッスンをお申し込みになったり、キルトパターンなどのアイテムについて問い合わせてくださるようになりました。実は自分の近所でキルトレッスンなどができない、というお話はよく本土在住の日本人の方々からもうかがうんですね。英語でのレッスンや情報提供、そしてアメリカ本土でのレッスンツアーなどにも挑戦してみたいですね。
編集長:
大切なハワイの伝統文化を継承する役割を担っていらっしゃるわけですから、どんどん活動の場を広げていっていただきたいですね。これからもがんばってください。ありがとうございました!
◆インタビューを終えて
きれいな写真たっぷりで、パラパラと眺めているだけでハワイ気分にひたれる、うれしい一冊。ハワイファンにはたまらない魅力です。これからのクリスマス・シーズン、キルトに興味がある人も、植物や山、トレッキングをしてみたいなと思っている方へのギフトにも最適ですね。
「ハワイ、花とキルトの散歩道」ダイヤモンド社刊 定価1500円
ハワイに来られる方は、「アンのハワイアンキルト&ショップ」でもお買い求めいただけます。
住:307 Lewers St Suite 808
電話&ファックス:922-3451
営業時間:10:00~18:00
定休日:日、月曜、祝日