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第21回 海の中のハワイアンキルト「フムフムヌクヌクアプアア」

2007年06月20日 | オアフ島 学校、教室 

アン先生のハワイアンキルトなティータイム
 第21回
 海の中のハワイアンキルト
 「フムフムヌクヌクアプアア」
 皆さまアロハ!   
 お久しぶりです。お元気ですか? 6月に入り、ハワイも本格的な夏になってきました。カラカウア大通りのシャワーツリーの木もたくさん花を付けています。  
 さて、ハワイアンキルトのモチーフは、通常ハワイに生息する植物や花が定番となっていますが、近年のコンテンポラリーなハワイアンキルトでは、海の中の生き物やフラの時に使う楽器など、今までとは少し違うモチーフが使われるようになってきました。このシリーズでは、これから夏に向け、海の中の生物をモチーフにしたハワイアンキルトをご紹介していきましょう。
 今回は、ハワイ州の魚であり、世界で1番長い名前の付いた「フムフムヌクヌクアプアア」のクッションを作ってみました。ハワイでお魚を見るのであれば、やはりシュノーケリングで有名なハナウマ湾ですよね。昔と違い、今は魚の餌付けはできませんが、きれいになった海の中はまるで竜宮城のようで、いろいろな魚が鑑賞できますよ。
プロフィール
本名:藤原小百合(アン/Anne)
藤原小百合(アン/Anne)  オハイオ州の高校に留学中、アメリカン・パッチワークを習い始める。 その後ハワイ移住。マウイ島のハナ・マウイ・ホテルを訪れた際にハワイアンキルトと出会い、そのすばらしさに感動。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族へ贈る「千羽鶴フレンドシップ・キルト」の製作をインターネットを通じて広くキルターに呼びかけ、「キルトハワイ2003」ではハワイローカルの人たちからの応援を受け完成。現在はハワイと東京で「アン工房」のスタッフとクラスやイベントで活動中。2004年にはレタスクラブムックより「のんびり、チクチク、ハワイアンキルト」を出版。

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■フムフムヌクヌクアプアアとは?
 奇妙な名前の「フムフムヌクヌクアプアア」。これをすらすら言えるようになるには時間がかかりますね。でも言えた時は結構うれしいものです。見た目はちょっとブスな感じのする魚(ごめんなさい)ですが、昔から多くの神話で語り継がれていることでも有名です。
 なんでもその昔、カマプアアという名前の半神、半豚の化身と言われていた男がいたそう。その男は人間の姿の時はかなりの美男子だったとか。そしてこの美男子にハワイ島の火の女神ペレが熱を上げてしまったのです。ペレはこの美男子の本当の姿が「豚」であることを知っていたけれど、恋人同士になったのです(一説では夫婦)。しかし気性の荒いふたりが大げんかをして、男が不利になると、溶岩流の及ばない海に飛び込み、フムフムに変身。なので、キラウエア火山の噴火を鎮めるには、豚かフムフムを捧げるのがいいとか。そんなハワイらしい逸話がある魚です。
  「ヌクヌク」は「短い」、そして「アプアア」は「豚の鳴き声」という意味のハワイ語。水からあがると「ブーブー」と鳴くそうで、こんな名前になったのでしょうね。その強力な歯はウニなども食べられると言われています。今はハワイ州の州魚に認定されていて、ハナウマ湾でもたまに見ることができますが、なかなか見ることのできない貴重な魚でもあります。

▲友人から届いたポストカードにもフムフムの姿が…。

▲実際に写真を撮るのは難しいけれど、泳ぐ姿はちょっとかわいい感じです。

■フムフムヌクヌクアプアアのクッション

▲私のデザインのフムフムヌクヌクアプアア。
 「フムフムヌクヌクアプアア」の特徴は口先でしょう。丸っこくて、少し受け口という感じです。そして海の中に住んでいるので、わかめのような海藻とともにパターンにしてみました。下地は海の中のダッチブルー。魚は全体に黄色い感じなので、ダフォーディルという色を使い、ハワイアンキルト用に1/8のパターンで裁断してみましたが、いかがでしょう? そんなに難しくないと思います。
 豚の姿とか、美男子とかを想像しながらキルトをしている時は、ちょっと笑いそうになりました。火の女神ペレが好きになるくらいなので、相当な美男子だったのねー、なんて考えながらキルトをすると、とても楽しいですよ。
 フムフムはモンガラカワハギという種類の魚だそうです。そういえば、カワハギという感じの顔をしていますよね。魚の形は簡単ですが、そこに豚の感じを出すのが楽しかったです。

■魚のパターンのキルト

▲逢坂さんのお魚のハワイアンキルト(Design by Creative Stitches)。
 他のキルターの方も魚をモチーフにしたハワイアンキルトを作っていらっしゃいます。私の生徒さんの逢坂瑞代さんは、2003年の「キルトハワイ」に、Creative Stitchesデザインの魚のベッドカバーを出展されました。アップリケをする前のレイアウトが大変でした。私も一緒にカッティングとレイアウトをお手伝いしたので、よく覚えています。魚と珊瑚がたくさん入り乱れたパターンでした。魚の目はプカ(丸い穴)だったので、アップリケも大変だったと思います。初めて作られたハワイアンキルトのベッドカバーですから、思い出になりますね。
 そして私の大師匠のふみいさんは、先日こんなすてきな魚のキルトを作られていました。これは確かではないですが、Elizabeth Akanaさんデザインの魚と珊瑚礁、ヒトデのパターンだと思います。ふみいさんは、このむら染めの生地を見つけた時から、この魚のパターンでキルトを作ろう!と思っていたそうです。下地はむら染めにぴったり合った、薄い紫の生地を使っています。このように魚のキルトも、今ではとても人気のあるハワイアンキルトのパターンのひとつになっています。

▲ふみいさんが作成中のお魚のハワイアンキルト (Design by Elizabeth Akana)。

■フムフムヌクヌクアプアアのアップリケキルト

▲色使いが楽しいフムフムヌクヌクアプアアのアップリケキルト。
 ハワイアンキルトは、実際に完成させるまでにものすごい時間がかかります。そこでたまには遊び心で、違う事に挑戦してはいかがですか? 今回はやはりこの魚がテーマなので、色の選び方も、微妙なむら染めや無地の生地などを使い、ここまで作ってみました。楽しいでしょう? デッサンをして、布地選びをして、アップリケして完成するまで数時間ですよ! そしてクッションカバーはキルティングをしていないので、ミシンで簡単に縫うことができます。
 生地は、家の奥にしまってあったものを探し出し、組み合わせてみましょう。パッチワークをやっている方は、簡単に見つかるかもしれませんね。私も生地はたくさん持っているので、新しく買わなくても作れました! みなさんもたまにはこんな風に、楽しいアップリケキルトを作ってみてはいかがですか? 手縫いですが、周りのクッション仕立てはすべてミシンなので、本当に楽ですよ。

★遊び心いっぱいで!

 ハナウマ湾の海の中で見た魚を、ぜひハワイアンキルトのモチーフにしてみたいですよね! 水の中でも使えるカメラを持って、次回は魚の写真をたくさん撮ってみてはいかがでしょうか? 海は生命の源。私たちは海が大好きなわけです。1度はお魚のハワイアンキルトにトライしてみて下さいね!
 それではあと2回、夏に向けて海の中のハワイアンキルトをご紹介して行きたいと思います! お楽しみに!

■このコラムへのご意見、ご感想、リクエストはこちらまで。たくさんのメールお待ちしています!!

公開日 : 2007年 6月 20日