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第20回海の中のハワイアンキルト「シェル」

2007年05月23日 | オアフ島 学校、教室 

アン先生のハワイアンキルトなティータイム
 第20回
 海の中のハワイアンキルト
 「シェル」
 皆さまアロハ!   
 お久しぶりです。お元気でしたか? ゴールデン・ウィークも終わり、夏がやってきますね。ハワイも春が過ぎ、日差しが随分強くなって来ましたよ。
 さて、ハワイアンキルトのモチーフは、通常ハワイに生息する植物や花が定番となっていますが、近年のコンテンポラリーなハワイアンキルトでは、海の中の生き物やフラの時に使う楽器など、今までとは少し違うモチーフが使われるようになって来ました。今回のシリーズでは、これから夏に向け、海の中の生物をモチーフにしたハワイアンキルトをご紹介していきましょう。今回は、小さい頃からみんな大好きだった「シェル」(貝)をモチーフにしてみました。
プロフィール
本名:藤原小百合(アン/Anne)
藤原小百合(アン/Anne)  オハイオ州の高校に留学中、アメリカン・パッチワークを習い始める。 その後ハワイ移住。マウイ島のハナ・マウイ・ホテルを訪れた際にハワイアンキルトと出会い、そのすばらしさに感動。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族へ贈る「千羽鶴フレンドシップ・キルト」の製作をインターネットを通じて広くキルターに呼びかけ、「キルトハワイ2003」ではハワイローカルの人たちからの応援を受け完成。現在はハワイと東京で「アン工房」のスタッフとクラスやイベントで活動中。2004年にはレタスクラブムックより「のんびり、チクチク、ハワイアンキルト」を出版。

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■プカシェルとシェルのネックレス
 プカとは、ハワイ語で「小さな穴」という意味があります。ハワイではこの言葉をよく耳にしますし、ハワイアンキルトの用語でも、小さなくり抜き穴のことを「プカ」と呼びます。かわいい響きだと思いませんか? そしてプカシェルとは、小さな穴が開いている貝のことのことを指します。
 私が育ったのは日本ですが、小さい時から海水浴に行くと、必ず貝を拾っていました。夏休みに江ノ島や下田などに海水浴に行くと、おみやげ屋さんに並んでいる色とりどりの貝のおみやげをよく買ってもらっていた記憶があります。そして小学生の頃は、それが流行だったのか、夏には必ずプカシェルのネックレスをしていました。女の子は、なぜか小さい頃から貝が大好きですよね。今はプカシェルではなく、ビショップ博物館の考古学博士でいらっしゃる篠藤先生から数年前にタヒチのおみやげにいただいた、貝で作られた魚釣りの針のレプリカ・ネックレスや、淡水パール、娘が手作りでヘンプと貝を混ぜて作ってくれたブレスレットなど、シェルでできたアクセサリーを楽しんでいます。ハワイは常夏ですから、貝のアクセサリーがワードロープにぴったりなのです。

▲エレガントな印象の淡水パールのネックレス。

▲篠藤先生からいただいた、大切な魚釣りの針のレプリカ・ネックレス。

▲娘が作ってくれたヘンプ&シェルのブレスレット。

■ニイハウ・シェル
 ニイハウ・シェルは、ハワイ8島の中のひとつ、ニイハウ島のみで採取できる貴重な貝としてとても有名です。ニイハウ島はハワイの島々の中でも一番小さく、ひとつの家族によって所有されているので、外部の人たちは立ち入ることはできません。特別な許可がないと上陸できないのです。このニイハウ・シェルは、その昔、ハワイの王族のみが身に着けることができたことから、「KAHELELANI」(カヘレラニ)とも呼ばれています。
 ニイハウ・シェルにもいろいろな種類があるそうですが、このカヘレラニ・シェルと呼ばれているものが、貝の粒が小さくて希少価値があると言われています。数年前、私が「キルトハワイ」に千羽鶴のキルトで参加した時、ニイハウ・シェルのネックレスを販売している家族に出会いました。ニイハウ島からやって来たファミリーはとても素朴で、仲良くさせていただきました。貴重なネックレスも手に取って見せていただき、とても感動しました。
  私はそのニイハウ・シェルをハワイアンキルトのパターンにはできないものかと、モチーフを考えてみたのですが、そうしたら、とてつもないモチーフが浮かんできました! 
 細かいシェルを表現するのはとても難しいのですが、なんとか作ってみました。あまりに細かくて、キルティングの時間が通常の倍かかりましたが、出来上がりの達成感は、今までには味わえないものとなりました(ベッドカバーは別ですが…)。

▲貴重なニイハウ・シェルのネックレス(写真提供:クマちゃん)。いつかは私も身に着けることが出来るでしょうか…?

▲私のニイハウシェルのキルティング。

■シェルのパターンのハワイアンキルト
 シェルのパターンのハワイアンキルトも、最近とても増えています。私は以前、ポアカラニさんのデザインで「シーシェル」というキルトを作ったことがあります。これはホタテ貝のような大きな貝殻をモチーフにしたパターンですが、シンプルで私の大好きなパターンになっています。下地をジェイド、アップリケの部分をアクアの色にしたので、海の感じを上手に表現できたと思います。
 またカイキさんのイルカとシェルのベビーキルトのパターンにも、同じような大きな貝のモチーフがあちこちに施されています。こちらは、下地をダスティブルー、アップリケをネイビーブルーで作りました。カイキさんは、ほかにもシーシェルだけのベビーキルトのモチーフも作っています。
 このようにハワイのキルト・アーティストも、シェルのモチーフをたくさん描いているのです。海の中のシェルが、シュノーケルをしなくても、家のリビングルームで楽しめるってすてきですよね。

▲ポアカラニさんデザインのシェルのクッション。(Design by Poakalani)

▲カイキさんデザインのイルカとシェルのベビーキルト。(Design by Kaiki)

★遊び心いっぱいで!

 シェルは、小さい頃から身近にあった海のアイテムのひとつ。貝殻を耳に当てると波の音がすると言われるけど、本当かな?と思いつつ、貝を耳に当ててみたことはありませんか? 海は生命の源。私たちが海を大好きなわけはこれかもしれません。シェルのハワイアンキルトがお部屋に飾ってあれば、懐かしい海を、大切な思い出と一緒にいつでも身近に感じることができますね。
 今回のニイハウ・シェルは、本当に大変なデザインでした。こんなハワイアンキルトは今まで見たことがないと思います。デザインが難しいとか、キルティングが大変とかは考えず、とにかくニイハウ・シェルのことだけを考えてイメージしたら、こんな感じのキルトが完成しました。
 それではあと3回、夏に向けて、海の中のハワイアンキルトをご紹介して行きたいと思います! お楽しみに!

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公開日 : 2007年 5月 23日