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第10回サンプラーズ・キルト[4] オオホウカンボク

2006年03月15日 | オアフ島 学校、教室 

アン先生のハワイアンキルトなティータイム
 第10回
 サンプラーズ・キルト Part4
 「オオホウカンボク」
 皆さまアロハ!   
 最近のハワイは大雨続きです。ハワイには18年住んでいますが、この天候はいつもとはちょっと違っているような気がします。青空は見えませんが、そのかわりどこへ行っても緑がとても濃いように感じます。
  さて、今月もハワイでティー・タイム(コーヒータイム)が楽しめるすてきな場所をご案内するとともに、その場所からインスピレーションを得たモチーフで、ハワイアンキルトを作成してみたいと思います。第4回は、あまり耳にしたことはないと思いますが、ホノルルのダウンタウンから数分の距離にあるフォスター植物園で出会った「オオホウカンボク」(ローズ・オブ・ベネゼエラ)という花と、私のお気に入りのティー・ルームをご紹介しましょう。
  キルトは毎月1枚づつ作成し、7回目には大きなサンプラーズ・キルトが完成する予定です。お楽しみに!
プロフィール
本名:藤原小百合(アン/Anne)
藤原小百合(アン/Anne)  オハイオ州の高校に留学中、アメリカン・パッチワークを習い始める。 その後ハワイ移住。マウイ島のハナ・マウイ・ホテルを訪れた際にハワイアンキルトと出会い、そのすばらしさに感動。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族へ贈る「千羽鶴フレンドシップ・キルト」の製作をインターネットを通じて広くキルターに呼びかけ、「キルトハワイ2003」ではハワイローカルの人たちからの応援を受け完成。現在はハワイと東京で「アン工房」のスタッフとクラスやイベントで活動中。2004年にはレタスクラブムックより「のんびり、チクチク、ハワイアンキルト」を出版。

ホームページはこちら
アン先生のインタビュー記事はこちら

■ホノルル・ダウンタウン
 ホノルルのダウンタウンは、アーティスティックな街です。アート・ギャラリーがたくさん存在し、またレイ・スタンドや花屋、ブティックなども多く、活気があります。以前のような、怖いというイメージは少なくなり、ランチタイムには、オフィスで働く人も含め、たくさんの人たちが行き交います。すぐ近くにはチャイナタウンもあり、中華、ベトナム、韓国といったアジアン・フードも豊富で、おいしい店にはいつも長い列ができています。ハワイが「異文化の宝庫」というのも、ここダウンタウンに来るとよく理解できます。ダウンタウンを散策するのも、とても楽しいと思いますよ。

▲アジアンテイストな香りがいっぱいのチャイナタウン。

■フォスター植物園
 フォスター植物園は、ダウンタウンからほんの数分の距離にあります。こんな街中に? と思われるかもしれませんが、実はいろいろな植物が生息しているのです。あまり大きな場所ではないので、ぶらっと遊びに行っても、疲れずに楽しめます。季節によって、さまざまな種類の植物の花や実を見ることができるので、毎回違った発見があります。
 ハワイは今、雨期(冬)から春に変わる季節なので、あまりたくさんの花や実を見つけることはできませんが、よく見て回れば、いくつか目にすることができます。
 キャノンボール・ツリーは、大きな砲丸のような実を付けているので、このような名前が付いたのでしょう。葉は小さく、この巨大な砲丸がいくつも大木に付いています。木の横には「実の落下に注意!」 なんて書いてありました。そのとなりに、不思議な色の大きな花がたくさん咲いています。背の高い木なので、なかなか写真の焦点が合わなかったですが、雰囲気はわかっていただけたでしょうか? 次に見つけたウル(パンノキ)の実は、まだ若くて小さいのですが、ちゃんと形をしていますね。ほかにも、大きな菩提樹の木、ヤシの木、マカデミアナッツの木、ハラの木、カラバシ・ナツメッグの木などがあり、種類は大変豊富です。
 今回の主役となる「オオホウカンボク」は「ローズ・オブ・ベネゼエラ」とも呼ばれ、大きな朱色の花が高い木の上に咲いています。直径が15cmはありそうな、大きな大きな花です。

▲キャノンボールツリー(砲丸と花)

▲若い実の付いたウル

▲大きなオオホウカンボク

■大きなお花のオオホウカンボク
 写真でもおわかりの通り、この「オオホウカンボク」の花はかなり目立ちます。そして、よく観察すると、小さい花の集合体になっています。小さい花が約50~100個くらい付いているでしょうか? 緑の葉の中にドンと花が咲いていて、圧倒されますね。香りはあまりしないのですが、色と大きさはインパクト大。私も初めて見かけた花でしたが、多くの人たちが立ち止まり、写真を撮っていました。
 この花は、ハワイ原産ではなく、名前の通りベネゼエラ産の外来種だそうですが、この花を見てしまえば、この花でキルトしてみたい!と思うではありませんか!! でも、この花の集合体をどうやってハワイアンキルトにできるのかしら?と少し不安をいだきながら、しばらく散策を楽しみました。涼しい風が吹き抜けるので、植物園の散策は昼間でも暑さをあまり感じないのでおすすめです。

▲大きなお花のオオホウカンボク

▲フォスター植物園

■「Tea at 1024」でのティータイム
 フォスター植物園散策の後は、ダウンタウンの中心にある「Tea at 1024」でお茶を楽しみましょう! ここは、私が長い間通っている、ホノルルでも数少ないティー・ルームのひとつ。オーナーのミッシェル・ヘンリーさんは、「ホノルルにはあまりないティー・ルームを自分で!」と思い、始めたそうです。彼女は、自分の名前のドレス・ブランドも持っているパワフル・ウーマン。たまに彼女の笑顔を見るのも、ここに来る楽しみのひとつになっています。アフタヌーン・ティーを楽しむための演出として、大きな帽子やふわふわのショールなども置いてあり、女性が5~6人集まると、にぎやかなティー・パーティになります。
 ここでは、まず紅茶を選びます。次にティー・ルームに飾ってある中から、自分の好きなティー・カップをセレクト。これらのティー・カップやティー・ポットは、ミッシェルさんが趣味でずっと集めていたものだそうです。
 私のお気に入りは「スペシャル・ブレンド・ティー」です。ここのアフタヌーン・ティーは本格的で、3段トレイで登場します! フィンガー・サンドイッチ、小さなスイーツ、マフィンなど、ぜひ一度トライしてみて下さいね!

▲紅茶がおいしくいただける落ち着いた雰囲気の店内

▲好きなカップを選びます

▲大好きなお紅茶タイム!

■オオホウカンボクのアップリケは?
 さて、今日の素材はちょっと難しいぞ…。本物の花に忠実なハワイアンキルトを作るには、かなり細かくて、自分を苦しめる(笑)デザインになってしまいそう…などと、いろいろ考えていましたが、やはり大変でもトライすることが私の信条! そしてその不安通り、大変なデザインになってしまいました(笑)が、努力は実るもので花のひとつひとつがかなり細かいのですが、大きな花が結構すてきに仕上がりました。本当は花弁を刺繍糸で表現したかったのですが、この作業は永遠に続いてしまいそうなので、それはまた違う機会にトライしてみようと思います。
 サンプラーズ・キルトを作るため、中心の緑は、前回までと同じ「シーフォーム」という緑を使い、そして、花の色はオレンジ、花の中心は「フレッシュ」という薄いピーチ色を使いました。今回は、アップリケの作業にもかなり時間がかかってしまいました。通常アップリケが難しいパターンは、キルティングが簡単なのですが、この花に限っては、どちらも時間がかかる大変な作品でした。

 私が長年、作ってみたいと思っている花のひとつに、毎年6月前後に咲く「シャワーツリー」があります。あの細かい花をどうやってデザインするかが、私の中で長い間の課題になっています。
 さあ、あなたもおいしいお紅茶を飲みながら、すてきなハワイアンキルトを空想してみましょう! そしてハワイアンキルトを作るには難しいかな? と思う植物でも、一度トライしてみませんか?

▲大きな花は木の上に

▲デザインが詳細過ぎて…。

▲キルティングがかなり大変。

■フォスター植物園
50 North Vineyard Blvd
電:522-7066
営:9:00~16:00
年中無休(クリスマスと元旦を除く)
入園料:13歳以上$5、子ども$1

■Tea at 1024
1024 Nuuanu Ave
電:521-9596
営:11:00~16:00
日、月曜定休

■サンプラーズ・キルト
 さて、サンプラーズ・キルトと言っても、ご存知ない方もいらっしゃると思うので、少しご説明しましょうね。
 サンプラーズとは、サンプル用にいろいろなパターンをつなげて作るキルトのことを言い、ハワイアンキルトでも、アメリカン・パッチワーク・キルトでも作ることができます。いつもはひとつのモチーフでしか作れない大きなキルトも、何種類かの違うモチーフをつなげて、楽しめるという利点があります。小物を作ってから、大きな作品に挑戦してみたいという方にも、ちょうどいい大きさですよね。私が作っているのは、45センチ四方のサイズなので、6枚つなげると、135センチ×90センチの大きなウォールハンギングやベビーキルトにもなります。
 さらに、12枚つなげると180センチ×135センチのベッドカバーにも。工夫次第では、自分でもびっくりするほどの大作になるんですよ。
 皆さんも、写真のような大きなキルトを想像して、ちくちく毎日作りましょう!

 次回も気軽に立ち寄れる、ティータイム・スポットをご紹介しますね。そして、そこからインスピレーションを得たモチーフでハワイアンキルトを制作し、ご紹介しましょう。あなたも同じペースで1カ月に1枚、私と一緒にサンプラーズ・キルト作りに挑戦してみませんか?

■このコラムへのご意見、ご感想、リクエストはこちらまで。たくさんのメールお待ちしています!!

公開日 : 2006年 3月 15日