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第5回 ココヤシのテーブルクロス

2005年08月31日 | オアフ島 学校、教室 

アン先生のハワイアンキルトなティータイム
 第5回
 ココヤシのテーブルクロス
 皆さまアロハ!
 夏本番のハワイだったのですが、陽が段々と短くなり、夜の7時にはもう暗くなっています。時間を忘れてキルトに没頭していると、突然手元がすごく見えにくくなる時があるのです。そうそう、夕方も6時を過ぎ、外の光でキルトをしていると、暗くて見えづらくなっているのですよね。えっ? そういうことはない? それは失礼しました。私は1度始めると、止められない性格なのでしょうね。ご飯の支度も忘れてしまうこともしばしばあります。

 さて、今回はハワイを象徴する木、ココヤシのデザインで実用的なテーブルクロスを作ってみました。ハワイでは街路樹として、どこにでもココヤシがありますが、どの木も堂々とそびえていると思いませんか? 家の窓からも大きなヤシの木が見えます。そこで、デザートも、悠々としたヤシの木と風に大きくなびくヤシの葉にちなんで、その実から取れるココナッツミルクで作るハウピアのパイにしました。
プロフィール
本名:藤原小百合(アン/Anne)
Profile  オハイオ州の高校に留学中、アメリカン・パッチワークを習い始める。 その後ハワイ移住。マウイ島のハナ・マウイ・ホテルを訪れた際にハワイアンキルトと出会い、そのすばらしさに感動。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族へ贈る、「千羽鶴フレンドシップ・キルト」の製作をインターネットを通じて広くキルターに呼びかけ、「キルトハワイ2003」ではハワイローカルの人たちからの応援を受け完成。現在はハワイと東京で「アン工房」のスタッフとクラスやイベントで活動中。2004年にはレタスクラブムックより「のんびり、チクチク、ハワイアンキルト」を出版。

ホームページはこちら
アン先生のインタビュー記事はこちら

★ニュース★
10月に東京でキルト教室開催! 10月11日(火)~23日(日)に、東京、目黒でアン先生がキルト教室を開催。初心者から経験者まで、楽しく学べるレッスンの詳細はこちら

■ココヤシはどこから来たの?
 ココヤシは、皆さんがハワイに来られた時に、一番最初に目にする木だと思います。写真にある通り、高い木の上の方だけに葉が付き、年間を通してたくさんのヤシの実(ココナッツ)を付けますが、街の中では、実がなっている様子をほとんど見ることはできません。これはホノルル市が、実がまだかなり小さいうちに刈り取っているからなのです。ココナッツは大きくなると実の重さが約2キロ近くなり、もしも実が落ちたりしたら大変危険なので、その予防策として刈り取っているのです。

 もともとワイキキやアラモアナで見るココヤシは植栽されたものですが、非常に生命力があるので、実が海に流されても、その実がたどり着いた地で木になる力があるとさえ言われています。ハワイのヤシの木はポリネシアの人たちによって持ち込まれ、木の部分は建物、楽器、船など生活の中に取れ入れられました。そしてココナッツに含まれる水分やココナッツミルクは食用に、そしてココナッツオイルも生活に大きな役割を果たしたのです。

■ココナッツはどこに行くの?
 ココナッツが好きな人は、アロハスタジアムのスワップミートに行ってみてはいかがでしょう? まだ実のまわりにゴワゴワの皮が付いている状態で、中のジュースを冷たくして飲ませてくれます。インターナショナル・マーケットプレイスでも、ココナッツの中にストローを刺したジュースを出しているところもあります。ココナッツジュースは、ココナッツ特有の香りやくせがあまりなく、薄い砂糖水という感じでしょうか? このジュースは、ベトナム料理のフォンデューのスープなどにも使われます。ココナッツミルクは中国料理やベトナム料理、タイ料理と相性がよく、デザートでおなじみのココナッツミルクに入ったタピオカは絶品ですよね。

 ハワイアン料理のデザートにも「ハウピア」というココナッツミルク入りのゼリー状(というか少し寒天風)の物があります。ハワイのアンナミラーズやテディーズ・ベーカリーには、ハウピア・パイという、それはおいしいデザートがあるのですが、街の中で刈り取られたココナッツはこんなところに使われているのでしょうかねえ。いつか誰かに聞いてみたいといつも思っています。
 写真にあるたくさんココナッツの付いているココヤシの木は、ハワイ大学のハワイアン・スタディーズの庭で撮影したものです。こんなにたくさんのヤシの実がなるのですね。

■大好きな丸いダイニングテーブルにアクセント
 ハワイアンキルトの題材として、ヤシの葉はよく使われています。が、見てもおわかりの通り、葉は細長く、ギザギザが多いので、かなり難しいパターンになります。私もデザインはしたものの、カッティング、しつけと本当に時間がかかりました。アップリケも思った以上に時間がかかり、こんなにギザギザな葉にするんじゃなかった(笑)と、かなり後悔しましたが、無事、すてきなテーブルクロスになりましたよね?
 色はダッチブルーという鮮やかなライトブルーとロイヤルブルーを重ね、ラナイで食事をするのにちょうどいいように、さわやかな海と空の色にしてみました。私は丸いダイニングテーブルが大好きで、ここ何年も丸いテーブルクロスを作っています。長方形と違って、生地はたくさん使いますが、デザインも大きく見えるので、見栄えがしますよね。

 この丸いテーブルクロスを作る時は、いつも大きなコンパスがほしいと思います。昔、算数の時間に先生が使っていた大きなそろばんや三角定規のように…(今の時代、そんな大きなそろばんはないでしょうねえ)。小さなコンパスに糸を付け、軸が動かないように円を描いたりもしました。今は私のテーブル用に、型紙を切ってあるので、それに合わせて生地を裁つことができます。あとはいつもの通り、1/8の型紙なので、シンメトリックにしっくりとくるようなデザインを考えます。窓からヤシの葉を見ながら、目を閉じて、ゆっくり自分なりの葉を描いていきます。

■ヤシの木の特徴を生かして
 ヤシの葉だけだと、ちょっとさみしい気がしたので、ココナッツも付けてみました。中心のモコッとしたココナッツの実はハート型にしているのです。大きなハートなので、ちょっと見えにくいかもしれませんね。まわりの葉は、もっとまっすぐにして、数を減らすと楽にアップリケできます。今回はテーブルクロスなので、キルティングはやっていません(これでキルティングしたら、あと1カ月はかかりそうですよ)。
 キルティングしているテーブルクロスは、表面がボコボコなので、グラスやコップを置くと不安定になります。ですから、テーブルクロスやテーブルランナーを作る時は、アップリケのみの作品をおすすめします。またせっかくのアップリケが汚れてしまうこともあるので、使う時には上から透明のビニールのテーブルクロスを掛けましょう。お醤油をたらされると、たまりませんからね(笑)。

 長方形や正方形のデザインを作る時には、幹の部分をもう少し細長く描いてみましょう。空に向かって高くそびえているヤシの木がアップリケできますよ。風で木がしなっている感じを出すように、幹の部分を横に傾けてみるのもいいかもしれませんね。あなたのイマジネーションで、いろいろなヤシの木や実を描いてみましょう。(注*今回の写真の私はメガネをかけていますが、これは決して老眼鏡ではありません。私はひどい近眼でして…。最近コンタクト・レンズで目がやられてしまい、メガネしかかけられません。念のため!)

■ココナッツを使ったおいしいお菓子を!
 実は私、ココナッツの味があまり得意ではないのです。ただ、ココナッツミルク入りのタピオカは大好きですし、ハワイアン料理に必ず出てくる「ハウピア」も実は好きなのです。作られたココナッツの香りは苦手ですが、自然のココナッツは食べられるようです。
 ココナッツのフレークを入れて焼くココナッツ・マカロンも私の得意菓子のひとつですが、今回はハワイ風の「ハウピア・パイ」を作ってみました。色鮮やかなグリーンとハウピアの白で、見た目にもさわやかなパイになっています。

 高校生の時、初めてオハイオ州に留学し、甘いデザートに参ってしまったことがありました。なにしろ、夕食後、毎晩デザートが出るのですから…。あの当時、食べ盛りで、英語の「yes, no」もはっきり言えない高校生だったので、ほとんど好き嫌いをせずに、食卓に出される物はすべて食べていました。おかげで体重は留学初めの頃から10キロは太って帰国したのを覚えています。
 その時、ホームステイ先の母親から教えていただいたのが「ピスタチオ」のパイだったのです。インスタントの粉に牛乳を入れて、プリン状にするだけなのですが、白い粉がミルクを入れたとたんにグリーンに変わるのを見て、さすがアメリカだなあ…と心の中で思ったものです。

 いわゆる日本の固いプリンと違い、アメリカのプディングと呼ばれるデザートは、少しぷるぷるして柔らかく、日本のものとはかなり違う食感に、当時は少なからずショックを受けたと思います。
 今回は、その懐かしいピスタチオのプディングをパイクラストに入れ、次に固まっていないハウピアをのせて、あとはホップクリームをトップに飾るだけ。あっという間に、簡単アメリカン「ピスタチオ・ハウピア・パイ」の出来上がりです! 味も本当にアメリカンですが、食べたことない方はどんな味がするか興味あるでしょう? インスタント・ピスタチオのプディングは、紀伊国屋やナショナル麻布スーパーマーケットで見たことがありますよ。

 ピスタチオの代わりに、レモンやチョコレートのプディングでも代用できます。アメリカン&ハワイアンなデザートは、夏バテ防止の意味も込めて、やはり暑い中で食べることをおすすめします!

 次回もキッチンやダイニングで使えるハワイアンキルトのグッズをご紹介しますね。そしてそのハワイアンキルトでティータイムも楽しめるように、いろいろな工夫をしていきましょう! フルーツの甘い香りの漂う、赤やピンクの情熱的なお花が咲く、そして濃い緑の葉が揺れる、そんなハワイアンなキッチンやダイニングはいかがでしょう? あなたもハワイアンな空気を感じられるような、すてきなお部屋を私と一緒に作ってみませんか?

■このコラムへのご意見、ご感想、リクエストはこちらまで。たくさんのメールお待ちしています!!

公開日 : 2005年 8月 31日