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第4回 タロの時計
(2005年07月27日)


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第4回 タロの時計

2005年07月27日 | オアフ島 学校、教室 

アン先生のハワイアンキルトなティータイム
 第4回
 タロの時計
 皆さま、こんにちは! ハワイアンキルターのアンです。「ハワイアンキルトなティータイム」では、6回に渡って、キッチンに飾って、しかも使えるオリジナルのハワイアンキルトを毎回ご紹介しています。
 ここでは、キルトの作り方などのいわゆる教本的な内容は一切なし! デザインされている植物の説明や、デザインはどこからヒントを得ているのか、などといったキルターでなくても楽しめるお話がいっぱいです。最後には、その植物を食べてみましょう、ということで、これまたお手製のお菓子も登場します。私の部屋でハワイアン・ティー・タイムを楽しんでいる気分で読んでいただければうれしいです。

 日中の太陽の日差しは半端じゃない! とにかく暑い日々が続いているハワイです。日本の夏より、もちろんカラっとはしてはいますが、7月から9月までのハワイでも、かなり湿気の多い日はあるのです。私はクーラーがあまり好きではないので、どうしても暑い日は、公園に出かけて木陰で涼むか、冷たいシェイブアイス(かき氷)をほおばることにしています。

 さて、今回のモチーフはタロ。タロはサトイモと同種で、ハワイ語では「カロ」とも呼ばれます。「カロ」は昔からハワイの人が主食としている大切な食材のひとつです。またタロをペースト状にした「ポイ」と呼ばれる栄養価の高い食べ物は、今でもローカルの人々になじみがあります。この、ハワイの人に深い関わりのあるタロをデザインしたキルトで、キッチンやダイニングに飾る、ちょっとアーティスティックですてきな時計を作ってみました。
プロフィール
本名:藤原小百合(アン/Anne)
Profile  オハイオ州の高校に留学中、アメリカン・パッチワークを習い始める。 その後ハワイ移住。マウイ島のハナ・マウイ・ホテルを訪れた際にハワイアンキルトと出会い、そのすばらしさに感動。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族へ贈る、「千羽鶴フレンドシップ・キルト」の製作をインターネットを通じて広くキルターに呼びかけ、「キルトハワイ2003」ではハワイローカルの人たちからの応援を受け完成。現在はハワイと東京で「アン工房」のスタッフとクラスやイベントで活動中。2004年にはレタスクラブムックより「のんびり、チクチク、ハワイアンキルト」を出版。

ホームページはこちら
アン先生のインタビュー記事はこちら

■タロなしでは、ハワイの歴史は語れない
 ハワイの神話には、古くからタロ(カロ)と人間は兄弟であるとの言い伝えがあります。またタロの葉はルアウと呼ばれ、今でも行われているハワイ風パーティのルアウも、このタロの葉の呼び名が由来。タロの起源は東南アジアの熱帯地帯で、その昔ポリネシア人がハワイに持ち込み、ポリネシア料理のひとつとして、タロイモを蒸し、つぶして発酵させた「ポイ」を主食にしていたと言われています。ポイは今でもハワイの人々の主食のひとつになっていて、栄養価も高いことから、離乳食としても使われます。タロはハワイの食文化にはとても大切で、人間と密接に繋がっている植物と言えますよね。

 皆さんはポイを味わったことがありますか? 今でもハワイアンフードのお店に行けば、必ず見つけることができますが、ペースト状のポイは少し酸味があり、人によっては砂糖を入れて食べることも。皆さんもチャンスがあれば、一度はトライして見て下さいね!

■タロイモはどこで手に入るの?
 主にタロイモは水耕栽培です。ハワイの人々の主食になっているのだから、オアフ島のどこにでも水田があるはず! と思い、あちらこちらを探してみましたが、これがなかなか見つからないのです。タロイモの栽培が盛んなカウアイ島では、すぐに栽培風景を見られるのですが…。でも、本で探したり、インターネットで検索したりして、とうとう見つけました! ハワイ大学マノア校のハワイアン・スタディーズの建物のすぐ横に、マノア・ストリームという小川が流れていて、その水を利用したある一角で、タロの栽培が行われているのです。
 先日そこにお邪魔して、タロをじっくりと見せていただきました。きれいな水が流れている場所でないと、タロは育たないそうです。緑の葉はハート型をしており、茎は紫がかった茶色です。葉はまさに日本のサトイモのよう。栽培しているタロを抜くことはできませんでしたが、葉の観察はじっくりできました。

 葉を見つけた後はタロイモ探しです。そこで、毎週土曜日にカピオラニ・コミュニティー・カレッジで行われるファーマーズ・マーケットに行ってみると、毎月第1週と3週にしかお店を出さない「MA’O Organic Farm」で、タロイモが1ポンド50セントで売られていました。タロイモはサトイモよりも大きめで、少しごつごつしていて、薄い紫色をしているのが皮からも見えます。蒸してペースト状にしたポイのほかにも、焼いたり、蒸したりして食べるのだそうです。



■タロを、いかにアーティスティックなデザインの時計に?
 タロは、ハワイアンキルトのデザインによく使われる題材です。葉はハート型で、とてもデザインにしやすく、葉脈はきれいなキルトラインを描きます。でも今回は、タロの持つ「イモ」というイメージを変えるために、3色のハワイアンキルトに変身させてみました。葉の部分は濃いグリーン、茎とイモの部分は濃い茶色、下地はベージュにしました。濃い茶色の部分をよく見ていただくとわかると思いますが、茎は一目瞭然ですよね! 中心の4つのデザインは「イモ」の部分になりますが、イモの感じが出てますか(笑) ?

 今回、フレームの大きさが約28cm×28cmの正方形なので、通常の1/8のシンメトリックのデザインだと少しごちゃごちゃしてしまいます。そこで1/4のシンメトリックのデザインにして、葉の部分を4枚にまとめ、きれいなハート型にしてみました。これなら葉の様子がはっきりわかるし、葉とイモと茎のバランスが良くとれた、かなりシンプルなデザインに仕上がったと思っています。


■時計やフレームなどで、ハワイアンキルトを演出
 ハワイアンキルトは出来上がりをそのまま壁に掛けることもできますが、より一層高級感を出すためには、フレームに入れることをおすすめします。本人的にあまり良くできなかったキルトも、すばらしいキルトに変身できるから(笑)です。さらに今回は、フレームに入れるだけではおもしろくないので、時計のパーツを買って、家で時計に仕立ててみることにしました。まずはクラフトショップで、時計の針のセットを購入し、正方形のフレームは市販されていないので、特注で作ってもらいました。このフレームは少し高かったのですが、せっかくのキルトの時計ですから、ちょっと贅沢に仕上げてみました。

 キッチンやダイニングはご飯を食べる場所なので、植物の中でもやはりフルーツや野菜をテーマにしたデザインが楽しいですよね。この時計のキルトの大きさは、クッションなどから比べかなり小さいので、結構簡単に仕上がります。ただ、3色使いのハワイアンキルトは、色を重ねる部分に気をつけることがコツです。

■タロイモをマフィンにしてみましょ!
 さて次は、せっかくファーマーズ・マーケットで手に入れたタロをどうやってお菓子にしようかな? 市販されているタロ・シリーズにはタロ・チップス、タロ・ブレッド、タロ入りのタピオカなどがありますが、最近の私のお気に入りは、タロ・パンケーキとタロ・ブレッドの粉です。タロ・パウダー入りの粉は、普通の小麦粉よりも出来上がりがもちもちとして、とてもおいしいのです。この粉を使ったら、簡単にいろいろなお菓子ができますが、今回はさらにひとひねり!
 そこで考えついたのが、タロ入りのマフィン。タロイモは甘くなく、サトイモとほぼ同じ味がしますが、それほど粘り気はなく、むしろあっさりしています。まずは皮のまま蒸してみると、中のイモの部分がさらにきれいな薄紫色に変身! このままペースト状につぶす? それともさいの目に切る? 迷ったあげく、タロイモ感を出すために、さいの目に切りました。でも味はサツマイモのように甘くはないので、オレンジとブラウンシュガーで煮て、下味をつけることにしました。
 あとはこのタロイモをマフィンの生地に混ぜ、型に入れて焼くだけ! あっさり味のマフィンの出来上がりです! さいの目に切ったタロイモの食感も残り、ちょっと意外性のあるマフィンになりました。
 タロイモを見つけた時は、皆さんも是非試して下さいね。ただし、カップケーキではないので、甘さは控えめに!

 次回もキッチンやダイニングで使えるハワイアンキルトのグッズをご紹介しますね。そしてそのハワイアンキルトでティータイムも楽しめるように、いろいろな工夫をしていきましょう! フルーツの甘い香りの漂う、赤やピンクの情熱的なお花が咲く、そして濃い緑の葉が揺れる、そんなハワイアンなキッチンやダイニングはいかがでしょう? あなたもハワイアンな空気を感じられるような、素敵なお部屋を私と一緒に作ってみませんか?

■このコラムへのご意見、ご感想、リクエストはこちらまで。たくさんのメールお待ちしています!!

公開日 : 2005年 7月 27日